平成31年3月16日、静岡聖光学院の創立50周年記念式典が開催され、地元衆議院議員として招待され、来賓として祝辞を申し上げました。
概要は以下のとおりです。
静岡聖光学院創立50周年誠におめでとうございます。
本日多くの皆様方のご列席の下、記念式典が盛大に開催されますことを心からお慶び申上げます。
昭和44年(1969)に、故ピエール・ロバート初代校長先生が、静岡の有度山の山麓に中学校を開校されてから、早いもので半世紀を迎えました。この間、静岡聖光学院から輩出された有為な人材は、日本の社会の重要な担い手として、内外各分野で堂々の活躍をされておられます。
6年間一貫教育のもと、生徒の学びと巣立ちを導かれました歴代校長先生はじめ先生方のご努力に、心から敬意と感謝を申し上げます。また、カトリック私立学校として、地域社会に根を張り、すばらしい教育環境を持続するにあたり、PTA・保護者の皆様方、そして地域の皆様方が、限りない愛情をもって支え続けて下さったことに感謝を申し上げます。
私は静岡聖光学院の草創期、ロバート先生から英語を教えていただくという、大変光栄な学びをさせていただきました。高校生の時のことです。学校を創設するということは、まさに新しい事業を起こすことであり、大変なご苦労があったと推察しますが、当時の先生方は、本当に生き生きと、走り回っておられた姿が印象に残ります。
今でこそ、「ラグビーで活躍する静岡聖光学院」という全国イメージを含め、聖光学院を知らない方はいませんが、当時ロバート先生は、静岡市内の小学校を一校ずつ訪問され、新設する学校の紹介をされ、その努力の甲斐あって一期生は募集定員を越え、大変優秀な生徒が集まったと先生方は大変喜んでおられたことを思い出します。
私自身、大学を卒業し、民間シンクタンクに務めていた頃、ロバート先生からご依頼があり、3期生全員を対象に、「科学技術の将来展望」と題し、体育館で講演をしたことがありますが、ごく変則的ながら、英語を教えていただいた恩師からの名誉な依頼に、万全の準備で臨んだことを覚えております。
その後も、私立学校を応援する政治家の立場で活動してまいりました。
今週、長く京都大学の学長を努められ京大改革に取り組まれ、現在、理化学研究所の理事長をされている松本紘先生と意見交換する機会がありました。理事長は中等教育では理系・文系の境をつくらず、学問分野横断の幅広い素養をもった教育が基本と、現在も続く入試偏重の教育を憂えておられました。
本日、記念講演をされるのが静岡聖光学院の一期ご卒業された京都大学大学院理学研究科の教授をお勤めの杉山弘教授と伺っています。日本のノーベル賞といわれている日本光医学・光生物学会賞を受賞されたと伺っております。まさに、静岡聖光学院の教育精神を実現された方と考えます。
少子化高齢化が進み、東京一極集中への拍車がかかり、地方の学校教育の現場は、厳しい学校経営に直面しています。グローバル化、SDGs、ソシエティ5.0、人生100年時代、健康長寿・・・新しい発想で、時代を革新できる人材が求められる今、私立学校の特長を生かし、有為な人材を輩出し続けていただきますよう、期待しております。
結びに、静岡聖光学院が、さらなる50年に向けて、ますますご発展されますとともに、ご列席の皆様方のご健勝とご活躍を心からお祈り申し上げ、お祝いの言葉といたします。
本日は誠におめでとうございます。
衆議院議員 上川陽子