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ラジオシェイクradioshake

第95回 「再犯防止キャラバン、世界大地図展を観て」

<2015年9月15日>

 (上川)リスナーの皆さまこんばんは、上川陽子です。

 (鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。どうぞよろしくお願いします。今日は法務省で陽子さんが力を入れていらっしゃる再犯防止キャラバンについてうかがおうと思います。先月、東北の仙台でキャラバンに行かれたそうですが、まずは再犯防止キャラバンってどんな活動か教えていただけますか?

 (上川)この番組でも何度かお話していることですが、一人でも多くの皆さんにぜひともご理解いただきたいので、改めてお話させてください。

犯罪や非行が繰り返されないようにするためには犯罪や非行をした本人が過ちを悔い改め、更生の努力をし、国がそのための指導監督を行なうことと同時に、地域社会においても立ち直ろうとする者を受け入れ、その立ち直りに手を差し伸べることが肝要です。それができなければ彼らは孤立し、犯罪や非行を繰り返すという悪循環に陥ってしまいます。

とくに仕事と住まいを得るための施策が重要だということで、関係閣僚会議の中で明確なメッセージを作りました。犯罪や非行をした本人が「犯罪に戻らない・戻さない」。これを活動テーマにして、地域の保護司や協力雇用主を始めとする多くの民間協力者の方々に取り組んでいただいています。私たちも地域の方々の現場の声を参考にしようと、法務大臣・副大臣・大臣政務官を隊長とする「再犯防止キャラバン」隊を編成し、全国各地を訪問しています。

 (鈴木)今年は第1回再犯防止キャラバンが3月中旬に葉梨法務副大臣を隊長に、福岡県で行なわれ、先月8月、法務大臣である陽子さんご自身が第2回キャラバン隊長として宮城県を訪問されたということですね。

 (上川)キャラバン隊は89日・10日に被災地でもある宮城県を訪問し、再犯や非行の防止、立ち直りの支援等に取り組まれている方々から直接お話を伺いました。併せて宮城県内の復興状況や現状についてうかがってきました。10日は国会会期中のため、事務次官に行ってもらったのですが、私が参加した9日には仙台市における登記所備付地図作成現場を視察し、保護司や協力雇用主等の更生保護に取り組まれている皆様との意見交換をしました。

 (鈴木)登記所備付地図作成現場とは?

 (上川)視察をした現場は山際の集落でした。山を切り開いて宅地化したところ、地震によって地すべりが発生し、家がなだれのように滑り落ちてしまったのです。復興となると、自然現象によって壊された土地に元のとおり線引きをしなければなりません。非常に難しい作業ですが、今回は法務省の登記に関わる測量の専門家に集中的に回っていただいた400世帯ほどの事前・事後の登記現場を見せていただきました。日本の土地の区画を示した地図とは、隣地との物理的な境界を示した地図と同時に、法的な地図でもあるというわけです。

 (鈴木)なるほど。被災地の復興にとっては基本中の基本というわけですね。地元で更生保護に努めておられる皆さんからは、どんな声が聞かれましたか?

 (上川)とくに被災地においては保護司の方も被災者であり、お亡くなりになった方もいらっしゃいました。今はかなり落ちつかれ、全力で保護司の仕事を務めておられて、頭の下がる思いでした。今はご自宅に招きいれて、というよりも、地域の中にあるサポートセンターをお借りして、出所者の方と面談をしているようです。ただ公的施設を利用するにあたっては経費等も問題もあります。国でなんとか支援していただけないかと、切実な声をいただきました。

 (鈴木)被災地での更生保護というのは、経験のないご苦労ではなかったかと思います。

 (上川)地域の絆が災害によって分断されてしまったとき、どうやって取り戻すか。復興の中で更生保護の活動を続けられるというのは強い意志が必要だろうと思います。事務次官が仙台市長、石巻市長と面談した際は、国、自治体、民間ボランティアがひとつの共同体としてしっかり役割を明確にし、果たしていこうということで一定の成果を得たと思います。

 (鈴木)再犯防止キャラバンというあまり日の目を見ない活動に、大臣自ら参加されたということで、インパクトがあったのではないかと思いますが。

 (上川)中央にいて全体を数字で見るだけでなく、実際に動いている現場を見て、実態を知った上で物事を進めていく。これは非常に重要だと思います。何が大事か、直接うかがうことは得がたい経験でした。

 (鈴木)キャラバンは今後、他の地域にも行かれるんですよね。

 (上川)そうです。これからの活動にもぜひ注目していただきたいと思います。

 ♪       

(鈴木)さて、後半は陽子さんも私も大好きな歴史のお話をしたいと思います。先月まで東京駒込の東洋文庫ミュージアムで開かれていた「世界大地図展」をご覧になったそうですね。

(上川)大変面白い展覧会でした。東洋文庫ミュージアムってご存知でしたか?

(鈴木)大学で東洋史を専攻していましたので、東洋文庫の本はたくさん読んでいますが、ミュージアムがあるというのは知りませんでした。

(上川)実は世界5大東洋学研究施設の一つに挙げられているんですよ。もともと1924年、三菱財閥の3代当主岩崎久彌によって設立されました。国宝5点、重要文化財7点をはじめ、100万冊の重要書籍を所蔵しています。目玉はモリソンの東洋関係の蔵書です。

(鈴木)モリソンってどういう人ですか?

(上川)ジョージ・アーネスト・モリソンはオーストラリア生まれのイギリス人旅行家・歴史家です。TIMESの特派員を務め、中国の滞在が長く、いろいろな書籍を収集したようです。それを1917年に岩崎久彌が買い取り、後に東洋文庫ミュージアムの核としたわけです。

(鈴木)そうだったんですか。今回、陽子さんがご覧になった「大地図展~フィルメールも描いたブラウの世界地図」というのはどういう展示会ですか?

(上川)モリソンも冒険家ですが、冒険家というのは地図のない世界に踊り出て、自分で地図を作るという人ですね。では世界地図というのは誰が作ったのか。実は17世紀にオランダの東インド会社なんです。東インド会社が専門の地図作家に作らせた世界地図が、同社の交易を成功させ、巨万の富を与えたと言われます。その地図は単なる地理情報というよりも、豊かな色彩と豪華な装飾で描かれた芸術作品で、フェルメールのような芸術家にも影響を与えた。これを東洋文庫が所蔵しているんですね。初めての北極圏の地図もあって絵葉書でもいいから買って帰りたいと思ったくらいです。

(鈴木)すごい、17世紀に北極圏まで踏破したんですね。その原動力がビジネスのためというのは、なんともナットクさせられます(笑)。ヨーロッパでは領土を巡る戦争がずーっと続いていましたから、地図というのは支配者にとっても重要でしょうね。

(上川)力の誇示、支配の正統性、土地の収益力の算定などを目的に権力者は地図を作ることに血道を上げ、地図の持ち出しを禁制とする時代が続いたんですね。
 17世紀、ポルトガルやスペインに替わって海の帝国を作ったオランダが東インド会社を設立し、貿易だけでなく外交や軍事、植民地政策など国家に代わって独占権をもつ勅許会社としてビジネスを行います。ビジネスには精度の高い地図が必要ということで、ウィレム・ブラウ(1571-1638)とその息子ヨアン・ブラウ(1596-1673)が雇われました。ブラウ一家は天文・測量機器の販売を家業とし、当時のスタンダードなメルカトルの地図の原版を買い取ることに成功してから昇り竜の勢いで栄えたそうで、600点の地図を収録した「ブラウ大地図帳」を完成させました。これがフランス語、ドイツ語などにも翻訳され、ヨーロッパ各地に伝わりました。

(鈴木)以前、『逆さ地図』というのを陽子さんに教えていただきましたが、地図って見方を変えるとガラッと変わりますよね。

(上川)北極圏の地図でいうと、カナダから見るのと、アイスランドから見るのでは、まったく違って見えます。地図を制するものが権力を制するといいますか、私たちもあの日本地図にどっぷり浸かっていますので、ちょっと見方を変えてみると新しい発見があるでしょう。        

(鈴木)歴史といえば、法務省の史料展示室にも興味深い歴史資料が展示されています。展示室で発行している「歴史の壺」という会報誌、HPでも読めるので興味深く拝見していますよ。

(上川)ありがとうございます。歴史の壺という会報誌では、法務図書館で所蔵する史料を紹介しています。明治政府が外国人を雇用するときの契約書とか、板垣退助が暴漢に襲われ「板垣死すとも自由は死なず」と有名な言葉を残したときの取調べ報告書とか、明治初めの頃の不動産登記簿など、日本の近代史を知る上で貴重な史料を紹介しています。赤レンガ棟にありますので、ぜひお越しいただきたいと思います。

(鈴木)日本史の授業では十分に取り上げられない近現代史ですが、興味を持って探せばアクセスできる学びの機会がたくさんあるんだなと実感します。

(上川)ICTを活用し、どこにいてもホームページで観られる時代になりました。機会があればホンモノを観に来ていただきたいと思いますね。

さあ、そろそろお時間となりました。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、本当にありがとうございました。それでは次回まで、ごきげんよう。

 

 

法務大臣 活動記録 2017.8.3~、2014.10.21~2015.10.7 総務副大臣 活動実績!

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