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第81回 「法務外交のソフトパワー、激増する訪日外国人への対応」

<2015年2月17日オンエア>           

 (鈴木)みなさま、こんばんは。コピーライターの鈴木真弓です。上川陽子さんは公務のため東京にいらっしゃいますので、今日はお電話でのトークになります。陽子さんこんばんは。

 (上川)リスナーのみなさま、こんばんは。上川陽子です。今日もお電話で失礼します。よろしくお願いします。

 (鈴木)今日は陽子さんからうかがって面白いと思った、法務外交についてうかがいたいと思います。法務外交ってなかなか聞きなれない言葉ですが。

 (上川)法務大臣の年頭の訓示で職員の方にも初めて披露させて頂きました。法務省は国内の安心安全をとりまとめる仕事をしていますが、海外という発想はなかったと思います。私が考えて取り組もうと思ったのは、2000年の初当選の時、法務委員会に所属し、少年法や犯罪被害者支援法について取り組んだんですが、この当時、ベトナムから視察団が来られて、ベトナムの法務省で指導をお願いしたいといわれたのです。その会合に出席し、これからの時代、日本は自動車やテレビを輸出するだけでなく、国の制度そのものを応援していくのも大事ではないかと実感しました。

ベトナムへの支援はその後どうなったのか、大臣就任後に確認したところ、民法や刑法の制定や運営面において日本の法制度の考え方が着実に実っており、日本からも専門家が指導にあたっていることを知りました。法律を作る土台が日本から輸出されたわけです。民法でいえば契約に関するやりとり一つとってもすべて法律で定めています。同じ考えのもとで作られたということは、ベトナムと日本は親戚関係になったといえます。

 (鈴木)総務副大臣時代にも、国内の基盤づくりを海外に輸出していくお話にふれておられましたが、法務省でも同じなんですね。

 (上川)法制度面ではもっと外交的に支援・連携していく必要性を感じました。日本の制度そのものをベースにその国で制度を作っていただくということは、外交上摩擦も軽減されます。これは重要なソフトパワーになります。

 (鈴木)HPで見つけたんですが、国連アジア犯罪防止研究所という国連施設が、実は日本にあるんですね。この1月から国際セミナーがちょうど開かれているとありました。

 (上川)国連の機関としてはJAICAが有名ですが、その前から存在していた組織です。紆余曲折の末、日本でその機関のベースを作ってほしいといわれ、研究所での研修プログラムを日本で作る事になりました。今回のセミナーにもアジア各国の法曹関係者や政治リーダー候補生が多数参加されました。

 (鈴木)121日に陽子さんの執務室を訪問されたそうですね。

 (上川)モンゴル、ベトナム、タイからも来ていましたね。

 (鈴木)参加者はどんな期待をお持ちだったんでしょうか。

 (上川)さまざまな違いのある国々ですので、互いの制度の違いについてワークショップでは話し合ったようです。地域の連携の在り方を学ぶいいプログラムですね。地域同士の関わり方において犯罪防止にいかに取り組むか。異文化同士の摩擦もあったと思いますが、他国の制度を学ぶことで自国の制度の参考にもしていかれたようです。

 (鈴木)地域社会のあり方そのものも、その国のお国柄がありますよね。地域社会の中で再犯防止を実現する難しさもあろうかと思います。

 (上川)研修後は各国で実践し、指導者になっていかれると思いますが、この研修で得た人的ネットワークは長く続くでしょう。リーダーになった後も、この人的インフラは非常に有益だと思います。研修プログラムを作るという法務省の国際貢献が一過性のもので終わることなく、次のステージで活かされることが大事ですので、一つずつ点検しながら進めていきたいと考えています。

 (鈴木)このことは、陽子さんご自身が2000年の初当選以来、いろいろな現場に足を運び、人的ネットワークを構築してこられたことがベースになっていると思われます。

 (上川)異なる文化や価値観と出会うことが自分を前進させると信じています。若い皆さんはとくにそういう場に身を置いて活動してほしいですね。この研修施設はすでに半世紀にわたって機能していると知りました。日本の中にこういったいいものがあるということを大事に、これを日本の強みにしていくことが私自身の役割だと思っています。

 (鈴木)法務外交という新しい視点を与えてくださって、ありがとうございました。

  ♪

 (鈴木)陽子さんが法務大臣に就任されてから取り組まれる大きな仕事の一つに、出入国管理があります。今、大きな曲がり角に来ているそうですね。

 (上川)今回、平成27年度予算案で予算折衝する中、麻生財務大臣と折衝したテーマに再犯防止の観点、そして出入国管理の強化が挙げられます。訪日外国人を2020年までに2000万人にするという国の大きな目標に向け、静岡空港を含めた地方空港や成田や羽田のような大空港、さまざまな規模がありますが、ここでの審査が重要になってきます。

パスポートを持って入ってこられ、ビザを提示し、来日の目的を確認する。先日、羽田に視察にうかがったとき、日本人の場合は事前に指紋登録しておけばパスポートをかざすだけで出入りできる自動化ゲートが完備されていました。外国人の場合も待ち時間が少なくなれば、また日本に来たくなる、という気持ちになっていただけると思い、今回、ゲート数や職員の増加をお願いしました。

 (鈴木)東京や京都へ遊びにいくと、時々、ここは日本か?と思うほど多国語が耳に入ってきます。2020年はどうなるんだろう、陽子さんが関わる分野がどうなるんだろうと心配になってしまいました。その意味では着実に体制は整えられつつあるんですね。

 (上川)そうですね、もちろん限度はありますが、できるだけ最先端の技術、たとえば自動化ゲートや顔認証システム等を実用化すべく、実証実験も進められていました。人と人との関係で対応しなければならないことと同時に、事前登録で自動化できるシステムの導入等に力を入れています。

今年度の実績ではすでに訪日外国人数が1400万人を突破しています。このペースでいけば2020年をかなり前倒ししての2000万人突破ということになるでしょう。今、地方創生ということで、地方空港を経由し、地方の魅力にふれていただく観光ルートも推進されています。地方空港の充実も大きな課題になりますね。

 (鈴木)日本に観光に来てリピーターになってくれた外国人が、ありきたりの観光地ではなく、地方の魅力を発掘し、世界に発信していただきたいですよね。

 (上川)その意味では、静岡には魅力がたくさんあります。富士山、三保の松原、おもてなしの柱である食・・・あとはうまく観光ルートを作ってもらうような営業努力も必要ですね。久能山東照宮が国宝になってから、国内外から多くの旅行客がやってくるようになりました。富士山と久能山東照宮を中心とした伝統文化のまちのおもてなし。みなさんにはぜひ、お一人お一人、観光大使になるおつもりで頑張っていただきたいですね。

さあ、それでは最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、本当にありがとうございました。それでは次回まで、ごきげんよう。

法務大臣 活動記録 2017.8.3~、2014.10.21~2015.10.7 総務副大臣 活動実績!

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