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ラジオシェイクradioshake

第112回 「女性活躍推進本部、司法制度調査会の中間報告」

<2016年6月7日オンエア>

(上川)リスナーの皆さま、こんばんは。上川陽子です。

(鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。どうぞよろしくお願いいたします。6月に入りました。今年もあっという間に半分過ぎようとしていますが、陽子さんにとっては新しい立場での挑戦に一定の成果が上がった半年、ともいえますね。

(上川)そうですね。今年に入り、自民党女性活躍推進本部長、そして司法制度調査会会長として、今の時代に即した新しい提言書づくりに取り組み、あっという間の半年でした。今年は参議院選挙があるため、6月1日で国会が終わり、政治カレンダーは実質5月で終わったため、いずれの提言書も4月ぐらいにまとめ上げ、最後まで推敲を重ね、最終案をまとめて発表し、自民党の政策として認知をしていただいたうえで政府に上申する、ということで4月~5月は超多忙な毎日でした。

(鈴木)まず女性活躍推進本部の提言書の内容からお話しいただけますか?

(上川)中間報告として提出するものですが、私はいつも提言書にタイトルを付けることを旨にしています。シンクタンク時代から続けているスタイルです。今回、加藤勝信一億総活躍担当大臣には「2016新たな飛躍へ、政治、独立起業、そして人権」と題する提案書をお渡しました。

(鈴木)すごく分かりやすいですね。

(上川)すべての女性が輝く社会づくりとして安倍政権が取り組む女性活躍推進政策の中、私自身この分野にずっと関わらせていただいた立場として、もう一度足元を振り返ってみようと思い、女性の活躍の希望と悩み調査を企画の中に入れました。光があれば陰もあります。「すべての女性が輝くために」と言っても現実には様々な場面で課題や問題があるということを忘れては、推進の流れは前進できません。女性の活躍が遅れている分野への挑戦も大切だということで、こういうタイトルになりました。

(鈴木)その、遅れている分野というのが、政治、起業、人権ということですね?

(上川)今回の調査過程で、3月にアフリカのザンビアで開催されたIPU列国議会会議に日本の国会議員を代表して参加し、各国の女性議員とも活発に議論しました。

IPUの女性会議は10年前、委員長と2人の副委員長はじめ3人の執行委員が2年任期で執行部を構成してスタートしたもので、今回の議長は委員長であるアフリカ  のM・メンサーウィリアムズ議員でした。10年前、私はアジア太平洋地域から選ばれ、第一執行委員長を務めたご縁があり、当時から各国とも国会に女性が参加することが難しいという声が上がっていました。

今年、10年ぶりに参加して驚いたのは、列国議会会議に参加する国のうち、116ケ国が法律で女性議員の数の比率を定めたり、政党独自にクォーター制を取るなど、女性議員を増やす環境整備を行っていたんですね。それに比べると日本は従前と変わらず、政治分野への女性進出ランキングではビリッケツ。あまりの違いにビックリしました。

列国議会会議でも、女性議員のいない議員団にはペナルテイとして投票数を減らすなど、10年間でルール改正を進め、議会会議自体、結果として女性議員の絶対数や比率が増えてきました。そういう状況を肌で感じ、今回の提言書にも“一丁目一番地”として盛り込まねば、と確信し、戻ってまいりました。IPUでは女性議員比率11.3%(1995年)→22.7%(2015年) 、クォーター制導入111か国(2015年)というポジティブアクションに取り組んでいることも報告しています。国際会議への女性議員の参加に関するルール設定の必要性や、男性のみに偏らないよう派遣団の構成を政党間の協定で定める必要もあると思っています。

(鈴木)日本の国会を見回すと、女性議員が目立つポジションに登用されるようになったとはいえ、まだまだ物足りないという印象を端から見ても感じますね。「起業」に関してはラジオシェイクでも何度かお話いただいていますが。

(上川)女性の起業については非常に期待しています。昨年の国会では職業生活における女性の活躍について法律ができ、4月から施行されました。従業員360人以上の企業では、女性の採用や登用、昇格昇進等について各企業の状況に応じて目標を決め、努力するという行動計画策定が義務付けられました。現在、各企業が目標設定し、企業活動の中で実行していただいており、360人以下の企業では努力目標に設定し、各地域の労働局に提出していただいて「見える化」してもらっています。そうすることで男女問わず若い世代が就職活動の際、働きやすい企業かどうか選択の目安にできる。その意味で、組織における女性活躍推進は一定の前進をみたといえるでしょう。

一方で、静岡もそうですが地域の中で子育てや介護、さまざまな地域活動等セミパブリックな部分が非常に大事な時代になりました。そういう分野で女性が大いに活躍しており、女性の起業の芽がたくさんあります。従前から農業分野等で実例はありますが、これからは政府が積極的にバックアップし、女性のライフスタイルをしっかり見つめていこうと考えています。組織内での女性活躍推進も大事ですが、独立起業によってその時々のライフスタイルに合わせた活躍の方法も育てていく必要もあります。私自身、だいぶ前から考えていたことですが、まだまだ弱い部分ですね。

現在、行政や金融機関が協働で応援していくステージが少しずつ広がっており、コンペティションで女性起業家を表彰する等、続々と支援の芽が生まれています。同時に女性の悩みに寄り添い、トータルで支援していきたいと考えています。

(鈴木)3つ目の「人権」については、前回の放送でも性犯罪やDVで苦しむ女性の支援について触れました。法務大臣時から陽子さんご自身ずいぶん気に留めておられましたね。

(上川)性犯罪の被害者が声を上げるのが難しい状況であっても、社会の中で被害女性に自然に寄り添い、支援するしくみが大切です。女性一人一人の尊厳を大切にすることが女性活躍の土台であるわけです。前回のラジオシェイクで性犯罪被害女性の支援をワンストップで行う拠点を紹介しましたが、まだまだ全国でも限られています。病院型の支援体制がベターであると思われますので、全国展開する上での窓口にしていきたいと考えています。

「人権」は大きなキーワードでありますが、暴力や搾取を受け苦しむ女性がいることをしっかり見つめようと、今回のタイトルにも盛り込みました。中間提言を踏まえ、骨太の予算折衝に臨み、各自治体の皆さんとも頑張ってまいりたいと思います。

(鈴木)今回の提言書は自民党のHPでも閲覧できますので、ぜひご覧になってみてください。

            ♪ 

(鈴木)さて、後半はもうひとつの挑戦である、司法制度調査会の提言についてお聞きします。

(上川)司法制度調査会は法務省のカウンターパートナーとなる調査会です。法務大臣時代にやり残した宿題を私自身の手で提言書としてまとめ、5月10日に提出しました。

(鈴木)こちらの提言書にも何かタイトルが付いているのですか?

(上川)よくぞ聞いてくれました。「法の支配を基盤とする日本型司法制度―ソフトパワーとしての司法外交の展開」です。

(鈴木)司法制度と言っても日本型の制度を海外に浸透させるということですか?

(上川)そうですね。法務省が目指すべき社会として掲げたのは「世界一安心安全な日本」です。その目標のもと、幅広い分野を手掛けている中で、海外への法の支配の支援・派遣というのは非常に丁寧にやってきたにもかかわらず、ほとんど知られていませんでした。私自身も「そんな大切なことをやっていたの?どうして今まで知られていなかったの?」と驚いたくらいです。それだけ地道に真面目にコツコツとやってこられたんですね。こういう部分に光を当てて伸ばしていきたいと思いました。

とりわけアジアの国々からは、民法や刑事訴訟法等基本的な法律において不完全だった部分を日本にお手伝いしてほしいという要請がありました。知的財産権等新しいタイプの法律のニーズもベトナム、ラオス、カンボジア、インドネシア等から寄せられ、大臣時代は多くの関係者をお迎えしました。

日本の支援は、同じ民法でも相手の国の実情に合わせ、現地の人々の主体性によって作る―こういうスタイルで20年続けて来たため、大変評価が高いのです。このことをもう少し総合的かつ戦略的にやるべきではないか、法務省のスタッフだけでなく産学官の連携でやっていくべきではないかというのが1点目の柱です。

提言書には4つの柱がありまして、2つ目は、我々の身近な生活にもさまざまな「紛争」を解決していくのが法治国家ですが、企業が海外に進出し家族を連れてその土地で暮らすことになっても、摩擦や紛争を未然に防がねばなりません。仮に起きた場合でも法律にのっとって解決することが必要です。そういう「予防的な司法」において、まだまだ課題があると分かり、特に国際紛争解決のための対策、海外生活者のための法的サービスに注力していこうというものです。

3点目は2020年東京オリパラの年に訪日観光客が4000万人、2030年には6000万人という試算が出ています。日本の人口の半分ぐらいの外国人が日本国内を歩き回るということになるんですね。当然さまざまなトラブルも生ずるでしょう。つまり国内における「司法外交」が必要だということです。

実は2020年春には日本で50年ぶりに「コングレス」という大きな司法会議を誘致することになりました。私が法務大臣時にメッセージを送り、招致が決定したんです。それに向けて新しい時代の司法外交の戦略作りを行い、それを踏まえたうえで4本目の柱として日本人同士なら阿吽の呼吸で済むところも外国人相手ではきちんとルールが必要だということ。日本にやって来る外国人の職業専門家も増えてくるでしょう。そのような状況下におけるルールづくりや法教育を、司令塔機能を持った体制で取り組むべきとし、提言として打ち出しました。

(鈴木)この提言は法務省に対して行うものなんですか?

(上川)法務大臣宛になっていますが、政府全体で取り組んでいただくことが必要です。いろいろな省庁横断で取り組んでいただかなければということで、今回は官房長官以下6人の大臣のもとへ持っていきました。昨年は平和安全法制に関し、多くの皆さんから心配の声をいただきましたが、戦争を防ぐための法律であるということをご理解いただくと同時に、法の支配というソフトパワーをハードパワーと両輪にしていく必要があるとかねがね思っていました。大臣職経験者としての率直な実感です。今、司法外交というキーワードを検索してもまったくヒットしませんが、2020年には必ずやメジャーになるでしょう。そうなってほしいと一生懸命動いています。

(鈴木)わかりました。ぜひ期待しております。

(上川)さあ、そろそろお時間となりました。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、本当にありがとうございました。

法務大臣 活動記録 2017.8.3~、2014.10.21~2015.10.7 総務副大臣 活動実績!

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