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第90回 「日本とメキシコの交流、CIQ機関の重要性」

<2015年7月7日>          

(上川)リスナーのみなさま、こんばんは。上川陽子です。

(鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。陽子さん、久しぶりのスタジオ出演ですね。やっぱり目の前でお話できるとホッとします。どうぞよろしくお願いします。さっそくですが、前回、メキシコの世界経済会議に出席されたお話をうかがいました。法務省のホームページにそのときの様子が写真で紹介されていますね。陽子さんが歓待されている様子がよくわかります。

(上川)ありがとうございます。メキシコは55日から7日まで世界経済フォーラム・ラテンアメリカ会議のために訪問しました。日本の法務大臣として初めて、治安に関する法整備についてご招待をいただきました。実はその後、衆議院議員会館の中で世界経済フォーラム東京ミーティングが開催されたんです。私は会議自体には出席できなかったのですが、レセプションのオープニングスピーチを頼まれました。現在、安倍内閣が力を入れている女性の活躍、男女共同参画。東京ミーティングではこれがテーマになり、国連難民高等弁務官の緒方貞子さんもご出席いただき、メッセージをいただきました。難民問題は世界的な問題になっています。かつて緒方さんがこの問題に取り組んでおられたときのことを思うと、大変大きなメッセージでした。

(鈴木)それにしても世界経済フォーラムっていろいろなところで開催されているんですね。

(上川)そうですね。やはりスイスのダボス会議が有名で、私はダボスでの北極圏の専門家会議に日本人では唯一、2年間の任期で出席しています。今回東京ミーティングに出席された方から、なぜ北極圏の問題に取り組んでいるのか、いろいろ聞かれました。おいしい水推進議員連盟の活動から始まって、水は貴重な公共財産であること。北極圏が脆弱な環境であるにもかかわらず温暖化のダメージを受けやすいため、国益というよりも全地球的な取組みが必要だという考えで取り組んできたとお答えしました。世界経済フォーラムの中で語られる3つのリスクは水、感染症、テロといわれます。ぜひこれからもこのフォーラムの活動に参加させていただきたいと思っています。

(鈴木)全地球的な大きな社会リスクについて、経済人の方々が語りあうという貴重な場でもあるんですね。

(上川)そういう意味では非常に最新の課題について、地球的規模で取り組む土台を提供していただいています。このフォーラム自体、時代に応じて進化しているのです。新しい挑戦をしている会議でもあり、大変共感を持って、積極的に参加していきたいと申し上げました。

(鈴木)メキシコ大使とはご縁がその後、続いているそうですね。

(上川)実はちょうど再選後、総務副大臣に就任してエクアドルに出張したとき、足を延ばしてメキシコまで行きたいと思っていました。駐メキシコ大使が私の大学の先輩だったのです。残念ながらそのときは適いませんでしたが、その大使が帰国された後、ご縁をつないでいただき、メキシコ大使館にうかがうことができました。メキシコの駐日大使は520日に新任されたばかりの方でした。私自身、メキシコ大使館にうかがうのは初めてで、どこにあるのかと思ったら、衆議院議員会館のすぐそばの一等地だったんです。なぜなら日本とメキシコの間は400年の歴史がある。徳川家康の大御所時代からのご縁なんです。まさに家康公の洋時計が象徴するご縁ですね。静岡ともそのような深いつながりがあることを再確認し、夕食会では大変打ち解けた時間を持たせていただきました。

(鈴木)今は経済的にも強いつながりがありますね。

(上川)そうですね。日本とメキシコはすでに10年前にEPA経済連携協定を結んでおり、この10年で飛躍的に関係が発展しました。自動車産業は日産を筆頭に北米市場をターゲットに進出しており、EPA10周年を記念してトヨタの工場も新設されることになりました。

(鈴木)日本とメキシコの人的往来が活発になると、陽子さんが管轄する出入国管理等も重要になりますね。

(上川)日本の航空会社にはダイレクト便を飛ばして欲しいという声もあります。インフラ整備を合わせて支援していく時期にあると感じました。

(鈴木)陽子さんが5月に世界経済フォーラムに招かれたことは、ちゃんと意味があることだったんですね。

(上川)治安という意味では、日本の犯罪率の低さや、日本の国民がさまざまな司法分野に直接参加しているという点も大変注目されました。サイバーテロなど新しい分野における取組みも、ますます注目されてくると思います。

(鈴木)治安といえば、先月、経団連経済外交委員会で公安調査庁からテロ要覧についての説明があったそうですね。

(上川)先月、経団連の経済外交委員会では、法務省の公安調査庁から発表されたテロ要覧の最新データについて、私と公安調査庁長官とともに説明にうかがいました。

(鈴木)自動車産業は静岡県も関連企業が多いですし、テロの問題は切実なものとしてとらえないと、遠い世界の話だなんてボーっと聞いていたらいけませんね。

(上川)リスクを出来るだけ軽減するにはまず意識をしっかりもつこと。情報はできるだけ広く提供していくことが肝要です。大臣として外に向かって積極的に発信していこうということで、今回の経団連経済外交委員会でも報告の場を持たせていただきました。

(鈴木)テロ対策と聞いても、静岡で暮らしている私たちには、ドラマや映画の世界の話のように思えますが、陽子さんが解説してくださると現実味を覚えます。これからニュースを見聞きするときも、現実感を持って拝聴したいと思います。

♪                    

(鈴木)ところで、今年になって訪日外国人の数がさらに急増しています。富士山静岡空港では現在、国際線が9路線にふくらんでいます。国際チャーター便も年々増加しているようです。地方空港としては大健闘ですよね。

(上川)国がビジットジャパン事業に力を入れ始めた2003年の年間訪日者数は520万人でした。2014年は1341万人を記録し、事業目標の2000万人に着実に近づいています。静岡空港の路線増加はまさにこの数字を物語っていますね。先月には観光立国推進閣僚会議で「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2015」というのが決定されました。
 法務省としては、このアクション・プログラムに盛り込まれている施策の実現を通じて,出入国手続の更なる迅速化・円滑化を図り,観光立国の推進に貢献していかなければなりません。外国人入国者が想定をはるかに上回るペースで増加し、一部の空港では審査待ち時間が長時間化しているという状況です。入国審査時間は15分という目標があるんですが、富士山静岡空港では40分待ちなんですね。観光立国推進会議では、私から緊急に出入国審査体制の整備をお願いしました。官房長官から早急に関係大臣で検討を進め、速やかに実現するようご指示をいただき、増員配置されることになりました。
 これを踏まえ,法務省として,関係機関と緊密に連携をしつつ,早急に必要な検討を行い,一日も早く審査待ち時間の短縮が実現できるよう努めてまいります。

(鈴木)空港の入国審査が長引くと、せっかくの旅行気分をいきなり削がれるような感じで、本当に疲れますよね。そうかといって手抜きもできないでしょう。

(上川)出入国管理については法務省以外にもさまざまな省庁が関係します。地方入国管理局、税関、検疫所、植物防疫所や動物検疫所といった施設を総称してCIQ機関といいます。C(カストムス)は税関。財務省の機関です。I(イミグレーション)は入国管理局。わが法務省の機関ですね。Q(クアランチン)は検疫。検疫は3つあり、検疫所(人間向け)は厚生労働省、植物防疫所(プラントクアランチン)と動物検疫所(アニマルクアランチン)はともに農林水産省の機関、というように、対象別にさまざまに分かれます。これを一連のつながりの中で行うのがCIQです。

 もともと法令に基づいて指定された指定空港のみに、CIQ業務を担当する職員が在籍していましたが、国際化の進展にともなって、地方公共団体が管理する第2種・第3種の地方空港にもCIQ職員が必要になりました。地方が主役の観光立国の時代になったということですね。

(鈴木)なるほど、我々は静岡空港の国際線が増えてよかったね~で終わっちゃいますが、現実を見ればそういう対策が必要なんですね。

(上川)港にも海外からチャーター船が来ます。3000人~6000人規模の乗客が一気に上陸するのです。清水にも時々豪華客船が到着しますよね。静岡へ降り立った何千人もの外国人が、買い物をしたい、観光をしたい、富士山に登りたいという声を上げたとき、きちんと対応できるようにしなければなりませんし、こういうことが地方の観光立国を促進していくのです。

(鈴木)となると、港にもCIQの整備が必要ということですね?

(上川)そうです。チャーター船の場合は船の中で簡便な手続きができるしくみをつくりましたので、空港のように一人ひとりチェックする必要がないよう法律改正しました。どこから来たのか、どういうタイプの船か、いろいろ条件はありますが、きちんと対応していきたいと考えています。

♪                   

(鈴木)さて、今日は二十四節気の「小暑」。七夕でもあります。今の陽子さんなら七夕飾りの短冊にどんな願いを書かれるでしょうか?

(上川)そうですね。今、海外と日本の垣根が低くなって自由に行き来できる時代になっていると思います。若い人たちは日本の中だけで考えるのではなく、国際的な視点で物事を考えてほしいし、そういう若者を応援していきたいと思いますね。若い世代が目を輝かせ、国内外で活躍できるように、という願いを、コソコソではなく、堂々と書いてみたいです。

(鈴木)願いがかなうことをお祈りしております。

(上川)ありがとうございます。そろそろお時間となりました。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、本当にありがとうございました。それでは次回まで、ごきげんよう。

法務大臣 活動記録 2017.8.3~、2014.10.21~2015.10.7 総務副大臣 活動実績!

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