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ラジオシェイクradioshake

第44回「富士山の世界文化遺産登録」

<かみかわ陽子ラジオシェイク 8月6日オンエア>

(上川)リスナーのみなさん、こんばんは。上川陽子です。

(鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。よろしくお願いいたします。6月に県知事選挙、7月に参議院議員選挙と、大きな選挙が続き、ようやくひと段落しました。陽子さんも支援部隊としてご活躍でしたね。

(上川)昨年末の衆議院選挙から安倍政権が誕生して7か月、この間、静岡県では3月には静岡市議会議員選挙、6月には県知事選挙、7月には参議院選挙と、1年たたない間に4回の選挙がありました。応援していただく支援者のみなさんには、本当にご苦労をおかけしましたが、参議院選挙で圧勝し、安定した政権運営ができることを考えると、有終の美を飾ることができて本当によかったと思います。

(鈴木)安倍政権への信任が磐石なものとなった今、党内はどのような雰囲気ですか?

(上川)今回の参議院選挙では、静岡選挙区だけでなく、全国的にも自民党優位が比較的早い段階から伝えられていました。私自身、福島県伊達市や山口県宇部市、奈良県にも応援に行ってまいりましたが、どの選挙区でも地域への成長戦略の足がかりになるものへの期待が非常に高かったので、どこも大変力強い運動になっていました。

国民政党としての自民党の本来の姿を、取り戻すことができたのではないかと思います。ねじれが解消し、圧倒的多数をとると、数の論理でことを進めるというイメージがありますが、大勝という結果に胡坐をかかず、過去の轍を踏まず、謙虚に、しかしスピード感と緊張感をもって、党を挙げて一つになって行こうという意識です。

(鈴木)陽子さんのお仕事としては、女性活力特別委員会の仕上げ作業が残っていますね。

(上川)国の政策づくりのスケジュールとしては、予算を作り上げるための仕上げ作業が残っています。女性活力特別委員会の提言は、参議院選挙公約にも、自民党政策集J−ファイル2013にもしっかり入れましたので、ここからは実現に向けてさらなる活動をいたします。

アベノミクスの成長戦略については、私が議連活動で携わる医療機器や資源エネルギー技術戦略も重要です。優れた医療機器を迅速かつ安全に国民に届ける議連を立ち上げ、事務局長として取り組んでいます。

(鈴木)陽子さんが関係してきたTPPや公文書管理問題についてはいかがですか?

(上川)自民党内のTPP対策委員会で、日本の国益を守る交渉を進めるため、しっかり議論を積み重ねています。農業分野の重要5品目、そして、国民皆保険のような優れた医療保険制度については死守し、日本の国益を背負った交渉が実現できるよう努めていきたいと思っています。

公文書関係については、3・11において各自治体で重要な行政文書を失ってしまったこと等をふまえ、あらためて管理のあり方について、私が作りました公文書管理法の精神を新しい民主主義の基盤として、安倍政権の目玉にしていきたいと思います。

(鈴木)8月のこのシーズンは、地元静岡で支援者の皆さんと触れ合う機会も多いですよね。

(上川)国会期間中は土日以外、静岡へ戻ってくることが出来ませんでしたので、8月のシーズン、夏祭りに積極的に参加し、大好きな踊りの輪に馳せ参じようと思っています。

(鈴木)責任政党の代議士としての役割がますます大きくなったと思います。期待しています。

後半は、富士山の世界文化遺産登録についてお聴きしようと思います。

      ♪ 

(鈴木)みなさんご承知のとおり、6月のユネスコ世界遺産委員会で、富士山の世界文化遺産登録が決定しました。しかも諮問機関から除外勧告を受けていた三保の松原も、見事に逆転登録を果たしました。静岡市民として嬉しい限りです。

(上川)本当に嬉しいニュースでしたね。富士山を世界遺産にしようという運動は、1992年、今から21年前に、日本が世界遺産条約の締結国になった年から始まったのです。なんといっても日本の国を象徴する山ですから、世界遺産としてふさわしいと誰もが疑いもなく思ったことでしょう。

(鈴木)でも自然遺産のカテゴリーは条件的に難しかったんですよね。

(上川)よく「自然遺産でダメだったから文化遺産で再チャレンジした」と言われますが、実際は文化遺産の可能性についても、早くから検討されていました。2000年に国の「文化財保護審議会世界遺産条約特別委員会」が設置され、世界文化遺産候補として暫定リストへ登載する国内候補地を「平泉」「石見(いわみ)銀山」「紀伊山地の霊場と参詣道」と決めました。この時点で富士山についても検討されていて「今後、多角的・総合的な調査をし、国民の理解と協力が高まることを期待する」と前向きのコメントが出されたのです。

2003年には環境省と林野庁が「世界自然遺産候補に関する検討会」を開催し、「知床」「小笠原諸島」「トカラ・奄美・琉球列島」の暫定リスト入りが決まりました。富士山はこのとき、「特徴のある火山ではなく、絶滅危惧種の生息域ではない」「世界遺産に登録されているハワイ火山やキリマンジャロと比較すると、山として見劣りする」「麓が開発され過ぎている」「ゴミやし尿対策への管理体制が必要」という指摘を受けました。自然遺産として推薦される可能性は低くなったといわざるを得ませんでした。

(鈴木)ゴミ問題や開発問題が原因かと思いましたが、そもそも火山として世界遺産の条件に合っていなかったということですね。

(上川)そのようですね。その2年後に、中曽根康弘元首相を会長とするNPO法人「富士山を世界遺産にする国民会議」が発足し、私も当時、入らせていただきました。文科省や山梨・静岡両県でも、文化財としての価値を見直し、必要な対策を講じる具体的な動きが本格化しました。

暫定リストに入ったのは2007年です。翌2008年に富士宮で世界遺産シンポジウムが開かれて、海外の専門家から「富士山の顕著な普遍的価値は信仰と芸術だ。これを関連付ける構成資産を選ぶべき」という貴重なアドバイスをもらいました。

(鈴木)最初から文化遺産を目指して専門家から適切なアドバイスをもらっていれば、もう少し早く登録されたかもしれませんねえ。

(上川)世界遺産は登録されて終わり、ではないんです。遺産を守るための保存管理計画をしっかり練り上げ、遵守し続けないと、後々「登録抹消」の憂き目に遭うこともあるんですよ。どうやって保存していくのか、地元のコンセンサスをまとめていくには相当の時間がかかるわけです。富士山も、3年後に保存計画がちゃんと遂行されているかチェックを受けるのです。

(鈴木)そうそう、三保の松は登録が難しいと言われましたから、なんとか3年後の再チェックのとき、追加登録してもらおうと覚悟していたようですね。

 (上川)その意味では、最初から三保の松が登録されたことは嬉しいサプライズでした。

(鈴木)三保の本登録の功労者は、当時の文化庁の近藤長官でした。陽子さんも親しい方だそうですね。

(上川)大学の先輩なんです。私は、東京大学の教養学部教養学科国際関係論の出身ですが、近藤先輩は教養学科のイギリス科なんです。現代国際法研究会というクラブ活動の先輩でもあり、夫婦ともに大変親しくおつきあいしていただきました。

近藤さんは、外交官になられ、ユネスコ大使やデンマーク特命全権大使としてもご活躍されました。人として信頼の厚い方で、とくに日本を代表する文化人でもあります。外交官時代には数々の雑誌に文化交流に関しての投稿をしていらっしゃいました。日本の伝統文化や精神性の国際的理解を深める啓蒙活動を、第一線で積み重ねておられた方なんです。

先月、「富士山を世界遺産にする国民会議」主催のお祝い会が、帝国ホテルで開催されました。近藤先輩のスピーチから、ご自身の外交官として、また文化人として尽くされたこれまでのキャリアすべてを、世界遺産登録につぎ込まれた様子がよくわかり、この方であったから、三保の松原も追加登録されたものと、誰もが認める内容でした。私も近藤長官に、静岡県民を代表して心から御礼申し上げました。

近藤誠一さんと富士山世界遺産登録記念レセプションにて

近藤誠一さんと富士山世界遺産登録記念レセプションにて

(鈴木)陽子さんは富士山の世界遺産登録を、日本の、静岡の地域パワーにどう活かしていくべきとお考えですか?

(上川)県外に行きますと、富士山がどれほど憧れの山だということを実感します。大事なことは、世界文化遺産として認められたことを一つの区切りとして、まず、地元の静岡県民が保全のためのたゆまぬ運動を続けていくこと、その責任があることを地元県民が意識し行動していくことが大事ではないかと思っています。そのことが結果として富士山の価値を高め、魅力を進化させていくことにつながるのではないでしょうか。

   ♪ 

 (鈴木)陽子さんは三保の松原にどんな思い出がありますか?

(上川)実は、選挙の時の必勝祈願として、必ずお参りにいく神社が三つあります。北沼上の竜爪穂積(りゅうそうほづみ)神社、神明(しんめい)神社、それに三保神社です。この3社を結ぶ三角形の中に幸せの作り手がいるということらしいです。

三保の松原にある三保神社は、小さなお社ですが、境内はとてもきれいに手入れがなされていて、すがすがしい気持ちになります。私の護り神として、大切にお参りさせていただいています。

 (鈴木)三保はこの夏、いつにもまして観光客で賑わっているようですが、文化財や自然環境を守ることと、どう共生させていくべきか悩ましいところですね。

(上川)日本に生まれ、育ち、この国で一生を紡ぐ私たち一人ひとりが、いろんな形で富士山に触れながら、日本人としての感性を磨いてきました。今、東京の北の丸公園にある国立公文書館で『公文書館で富士登山』展が開催されています。その中に、地図大の富士山曼荼羅絵が目に留まりました。ふもとの端っこには三保の松原もちゃんと描かれているんですよ。近藤先輩はこれを三保登録のキーポイントにされたようです。こういう文化財も大切に受け継いでいきたいですね。

 (鈴木)最後に、今月の予定をもう一度お願いします。

(上川) いろいろな地域で開かれる夏祭りに参加しようと思います。主なものでは、8月14日は有東木の盆踊り、15日は静岡市の戦没者追悼式、26日はJA主催のビアパーティーに浴衣で参加する予定です。

さあ、そろそろお時間となりました。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、ありがとうございました。それでは次回まで、ごきげんよう。

法務大臣 活動記録 2017.8.3~、2014.10.21~2015.10.7 総務副大臣 活動実績!

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