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法務大臣在任の1年間を振り返って

<法務大臣離任の挨拶>

昨年10月21日から本年10月7日までの約1年間、第95代法務大臣の重責を無事果たすことができました。突然の登板となった私に対し、限りないご厚誼を賜りましたことを心から感謝申し上げます。

この1年を振り返ると、さまざまな出来事がありました。イスラム国による日本人殺害テロ事件、東日本大震災の被災地における復興支援のための登記・地図作成、無戸籍ゼロ対策、ヘイトスピーチ、難民認定や子供の権利をめぐる争い、女子刑務所のお産問題、訪日外国人の急増に伴う入国管理、選挙年齢の18歳引き下げに伴う民法や少年法の改正問題等。こうした問題や課題の解決にむけて、法務省の5万2千人の職員の皆さんと共に取り組むことができました。私にとって新たな使命感に燃えた1年でもありました。

通常国会においては、10本の法案成立をめざして臨みましたが、成立したのは4法案にとどまり、大変残念な結果となりました。刑事訴訟法、技能実習制度と入管法、そして120年振りの民法(債権法)の改正については、それぞれ本会議登壇物の重要法案でしたが、いずれも今国会では成立せず、継続審議となりました。なかでも刑事訴訟法改正案は、衆議院で約70時間に及ぶ審議の末、与野党共同修正案が成立し、参議院での審議に付されながらの継続審議となりました。1日も早い成立を祈るばかりです。

法務委員会はじめ各委員会における審議に真摯に向き合うなか、早朝レクの回数も多く、煌々と灯りがともる日が続きました。最も早い出邸は午前3時50分。4時からのレクに、夜を徹して準備をする担当部局の職員の仕事ぶりは、ワークライフバランスのかけらもない状態で、国会対応との両立の難しさを実感したところです。

現場との対話を大切に、全国の各施設や地域の活動を視察することがきました。羽田空港の入国管理や東京入国管理局、東京拘置所、府中刑務所、静岡刑務所はじめ、女子受刑者の施設である麓刑務所、医療専門の八王子医療刑務所、東京の両全会や仙台市宮城東華会など更生保護施設・更生保護サポートセンター。登記手続きの現場である東京法務局、仙台市の復興の現場。国立療養所多摩全生園、全国の子どもたちからのSOSミニレターに返事を書いていただいている人権擁護委員の先生方の活動、再犯防止キャラバンで訪問したサッカーチーム(大宮アルデイージャ)の人権教育、群馬県高崎市の佐野中学校の模擬裁判の授業、群馬県太田市の多文化共生への取り組み、文京区の矯正展、法の日の模擬裁判…。

95日間延長の通常国会の合間をぬって訪問した現場、そして地域の皆さんとの対話から多くのことを学ぶことができました。世界一安全安心の国日本の土台は、地道に活動いただいている保護司の先生方や更生保護女性会、協力雇用主やBBSの皆様方のご協力の賜物であると敬意と感謝の思いでいっぱいです。

杉良太郎特別矯正監には大きな力をいただき、文化スポーツで活躍のスターの皆さま方に矯正支援官にご就任いただきました。日本財団の職親企業の皆さま方には、受刑者の再犯防止に独自の取り組みを展開していただいています。こうした地道な取り組みが、再犯防止への成果に繋がっていることに感謝申し上げます。

「風通しのよい法務省をめざそう」と掲げた旗に、多くの思いある皆さまに繋がっていただいています。あと5年後、2020年には、60年ぶりに日本で法務・司法分野の国際会議「コングレス」が開催されます。海外の多くの方々に、世界一安全安心な国日本を触れていただき、魅力を感じていただくことができるチャンスです。
岩城光英新法務大臣のもと、国民の皆さまに開かれた法務省として、一層のご努力を期待し、お礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

前法務大臣 上川 陽子

岩城新法務大臣との引き継ぎ式

岩城光英新法務大臣との引き継ぎ式

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法務大臣 活動記録 2017.8.3~、2014.10.21~2015.10.7 総務副大臣 活動実績!

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