かみかわ陽子 ラジオシェイク 第25回 〜 ニュースポーツとボールルームダンス

 

  

10月2日(火)FM-Hiでオンエアの内容を紹介します。

 

オープニング/高田梨加 陽子さん、こんばんは。

(上川)こんばんは。上川陽子です。

(高田)さあ、10月に入りました。行楽の秋、食欲の秋、スポーツの秋と、秋は何かとアクティブに楽しめる季節ですね。陽子さんにとっての秋は?
(上川)食欲もスポーツも真っ盛り!という感じですね。政治家にとって健康は何よりの武器ですから、しっかり食べて、しっかり動いて、しっかり睡眠をとって、支援してくださる皆さんに、いつまでも「ヨーコさん、お元気ね!」とお声掛けいただけるよう努めています。

(高田)今年はオリンピックがあって、スポーツ人口が増えたんじゃないかと思います。陽子さんは何か運動や習い事をされていますか?

(上川)合気道は学生のころからやっていました。政治家は、人前に出たら姿勢正しく、お腹からしっかり声を出さなければなりませんので、合気道の所作や呼吸法はずいぶん役に立っています。日本舞踊とも少しつながるところがあるんですね。

 今は、グラウンド・ゴルフやターゲットバードゴルフに力を入れています。いわゆるニュースポーツといわれるものですね。前回の健康長寿のお話につながるんですが、生涯スポーツの楽しさや価値を自分自身も体感しているところです。

(高田)ニュースポーツ、興味深いですねえ。ではここからは聞き手のコピーライター鈴木真弓さんにバトンタッチいたします。

 

         

 


 

(上川)改めまして、リスナーのみなさん、こんばんは。上川陽子です。

(鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。どうぞよろしくお願いいたします。さっそくですが、グラウンド・ゴルフってゴルフとゲートボールの中間みたいなものでしたっけ?

(上川)ゴルフよりも気軽にできてゲーム性がある個人競技です。ゲートボールは他人と競い合いますよね。専用のクラブ、ボール、ホールポスト(旗)、スタートマットを使用して、ゴルフのようにボールをクラブで打ち、ホールポストにホールインするまでの打数を競うんです。ゴルフはゴルフ場に行かなければなりませんが、グラウンド・ゴルフは適当な広場があってホールポストを置けば、そこが競技場です。

(鈴木)ご近所の公園や河川敷で出来るってことですか。

(上川)そう、ホールポストの数も自由に設定できます。静岡でいえば安倍川の河川敷や近くの学校の校庭などで出来るんです。ホールと言っても穴を掘るわけではなく、ホールポストを立てるだけですから準備も簡単です。ホールインワンを打つと、自分の各ホールの合計打数から3打をマイナスするという特典があります。最終18ラウンド回る中でご自分の点数を記録し、集計し、順位を決めていくんです。

(鈴木)何人でやるんですか?

(上川)それが参加人数無制限なんですよ、ふつうチームでやる場合は30人ぐらいでしょうか。区民総体クラスの大会だと何百人単位で行います。ゴルフの場合は人数や時間が決められていますが、グラウンド・ゴルフは、一度に何人やってもいいし、時間も好き勝手に決められます。

(鈴木)へえ、すごい。審判やキャディさんなんかは?

(上川)ゲーム中の審判はプレーヤー自身が行います。判定が困難な場合には、同伴プレーヤーに同意を求めます。ですから誰かに頼む必要なく、子ども同士でもシニア仲間でもやれるし、ファミリーで楽しむこともできます。

(鈴木)楽しそうですね。グラウンド・ゴルフっていつごろから普及したんですか?

(上川)昭和57年が開発された年です。かれこれ今から30年前ですね。鳥取県東伯郡泊村(トマリソン)で誕生しました。村の生涯スポーツ活動推進事業の一環として、泊村教育委員会が中心になり、ゴルフ場に行かなくても、地域の学校の屋外運動場(グラウンド)でできるスポーツをイメージし、考案されました。発祥の地が泊村(トマリソン)であることを後生に残すため、「ホールポストの中にボールが静止した状態をトマリという」とルールに明記したそうです。

(鈴木)それは面白い、地域おこしにもなっているんですね!

(上川)ゴルフのように高度な技術を必要とせず、しかも全力を出す場面と、集中力や調整力を発揮する場面がうまく組み合わされており、ルールもごく簡単なことから、初心者でもすぐに取り組めると大反響を巻き起こしたんですね。

 開発当時は新聞・テレビなどマスコミ報道でも取り上げられ、全国各地から手紙・電話による問い合わせや泊村への視察団が相次ぎました。まず道具が必要です。そこで、用具の生産と販売の体制づくりが進められました。地域の産業おこしですね。さらに、組織的な普及活動を展開する必要ができて、開発から1年を経過したばかりの昭和587月、泊村、鳥取県、そして全国組織の日本グラウンド・ゴルフ協会が設立されたのです。静岡県では島田市から普及が始まり、そのご静岡市にも広がりました。

(鈴木)陽子さんはどんなきっかけで始められたんですか?       

(上川)私は地域活動をしている中で、当時体育指導員の皆さんが手がけていたグラウンド・ゴルフの大会に参加することになり、それ以降、「ニュースポーツのマスコット」とご紹介をいただきながら、自分自身も始めるようになりました。今、静岡市グラウンド・ゴルフ協会の顧問をしています。

(鈴木)次にターゲットバードゴルフですが、どういうゴルフですか?

(上川)昭和441969)年ですからもっと古いんです。今から43年前に埼玉県の野嶋孝重さんという方が考案したニュースポーツです。

ゴルフボールの代わりに、バドミントンの羽をつけたボールをゴルフクラブで打ち、打数の少なさを競うスポーツです。まず、ホールは、傘を逆さにしたような直径110cmの「アドバンテージホール」と、地面に約86cmの輪を置いた「セカンドホール」があり、セカンドホールにホールインした場合にはスコアはそれまでの打数に1加えた打数になります。

 愛好家の方たちは、ゴルフをやっていた方が多いですね。日本ターゲットバードゴルフ協会が設立されたのが、昭和63年(1988年)ですから、考案されてから約20年かかったわけで、やはり難しいスポーツだったことによるものと思います。

(鈴木)なるほど、ニュースポーツを普及させるって大変そうですね。

(上川)いずれもスコアを競うというよりも健康増進のための生涯スポーツとして人気が高まっています。グラウンド・ゴルフもターゲットバードゴルフも、静岡市の西ヶ谷総合運動場や日本平の池田のスポーツ競技場に、専用の施設があります。ぜひ、気楽に参加してみてください。結構、はまると思います。

 

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(鈴木)陽子さんは日本舞踊の名取りという実力者ですね。踊りを始めたきっかけは?

(上川)私の祖母が日本舞踊が大好きで、幼稚園の時から始めました。週3回のお稽古日でしたから、今と比べるとかなり集中してやっていましたね。

(鈴木)でもそれで足腰が鍛えられたんですよね。

(上川)そうなんです。

鈴木)日舞だけではなく、西洋の社交ダンスにも関わっておられるとか。

(上川)自分が踊るわけではないんです。ホールルームダンスというスポーツダンスで、今まで名古屋で開催されていた大会が静岡のグランシップで開かれるようになったんです。静岡で中部日本大会や全国大会が開催されるようになってから、応援をしています。今年、『全日本10ダンス選手権大会』が開催されますが、名誉会長を務めています。

 今年は今週末の107()に開かれます。財団法人日本ボールルームダンス連盟が主催し、全国からトップクラスの選手が集う国内有数のダンス大会なんですよ。

(鈴木)そうだったんですか・・・。社交ダンスというと、我々世代では映画の「シャル・ウィ・ダンス」がヒットしたとき注目しました。

(上川)あの映画は私も何回も観ました。楽しい映画でしたね。この大会は今年で37回を迎えます。日本ボールルームダンス連盟が主催する4大競技大会のひとつで、10ダンスというのは文字通り、ワルツ、タンゴなどのスタンダード5種目と、チャチャチャ、ルンバなどのラテンアメリカン5種目の計10種目のダンスを踊って競い合う、競技者にとってはハードで過酷な競技大会なんです。

(鈴木)オールラウンドに踊れなければならないんですね。

(上川)今年の10ダンス選手権はプロが48組、アマチュアが24組出場します。日本ボールホールダンス連盟には北海道、東部、中部、西部、九州の5つの総局があって、プロアマ併せ総勢13000人もの会員がいます。この大会には5つの総局から選抜された実力者が集まります。

 午前中にはスタンダード5種目だけ、ラテンアメリカン5種目だけの部門も行われます。こちらの参加者は多いですよ。スタンダードには100組以上、ラテンアメリカンにも70組以上が参加し、朝9時から午後3時ぐらいまでに予選から決勝までやりきってしまいます。そのあと、引き続いて10ダンス選手権を予選からやって、午後9時までにチャンピオンを決めるというスケジュールです。観ているだけでも疲れてしまうぐらい過酷な大会です。

(鈴木)朝の9時から夜の9時まで踊りっぱなしというわけですね。確かにハードですねえ。観る方も体力が要りそう(笑)・・・。

(上川)でも競技ダンスの魅力をたっぷり満喫できます。せっかく静岡市でこのような大きな大会が開かれるのですから、一人でも多くの方に、ホンモノのダンスの素晴らしさに接してほしいですね。

(鈴木)映画の「シャル・ウィ・ダンス」を観ると、社交ダンスってやろうと思えば気軽にできるんだなと思いました。シニア世代にも愛好者が増えていますよね。

(上川)日本ボールルームダンス連盟は高齢化社会の到来が指摘され始めた平成4年に、文部省の認可のもとで発足した団体です。

 戦後のダンスブームの時代から日本のダンス界をリードしてきた日本競技ダンス連盟を母体に、「ボールルームダンスの技術の発展と普及を図って国民の心身の健全な発達に寄与しよう」と、公益法人として再出発をしたのです。
 ボールルームダンスは、競技スポーツとして世界的に定着していますが、日本では今、「生涯スポーツ」として注目されていますね。目的や体力に応じて楽しめるボールルームダンスを、リハビリや肥満予防に勧めるお医者さんも少なくありません。また、二人で踊ることからマナーやコミュニケーション力が身につくため、学校教育に生かそうとする動きも広まっています。

(鈴木)そういえば、今年から中学校の体育の授業で『ダンスと武道』が必修科目になりました。先生方がダンス指導に苦労している、なんてニュースも耳にします。

(上川)日本ボールルームダンス連盟が行う学校教員対象の指導者養成講習会が、教員の免許状更新講習に認定されているんですよ。連盟の『国民の心身の健全な発展に寄与する』という目的が、具体的に進展したといえますね。

(鈴木)静岡市でこういう大会が開かれているということを、静岡市民の健康づくりやスポーツ振興に役立てることはできないものでしょうか。

(上川)そうした動きが功を奏し、最近の競技会では、小学生クラスの子どもたちがペアで参加する場面も増えてきました。かわいらしい子どもたちが姿勢もよく、キビキビ踊る姿を見ると、将来頼もしい限りです。そういう子どもたちの中から、今後全日本で、また世界で活躍される選手たちも出てくることでしょう。そういう日を楽しみに、力を入れて応援しています。ぜひ、今年の大会に多くの方にお越しいただければと思います。

 

           

 


 

(鈴木)今日は、日頃運動をしていない私にとっては大いにハッパをかけられました(苦笑)。

(上川)働き世代にとっては、きっかけづくりが大切なんですね。

(鈴木)いきなり社交ダンス、というのはハードルが高そうです。気軽に長く続けられる種目がいいですね。

(上川)アルティメットなんてどうですか?

(鈴木)名前を聞いたことがありますが・・・。

(上川)バスケットボールとアメリカンフットボールを合わせたような競技で、使うのはボールではなくフライングディスクです。1チーム7人必要ですが、セルフジャッジなので、人数さえ集まれば気軽に出来るし、フライングディスクなので投げたり取ったり走ったりとかなり体力を使います。今、大学生の間で人気が高まっていて、世界選手権もあるんですよ。

(鈴木)オリンピック種目にでもなれば、一気に競技人口が増えそうですね。

上川)真弓さんだったらもう少し気軽に出来るほうがいいかな。インディアカなんてどうですか?羽のついたシャトルコック状のボールを、バレーボールのように素手で打ち合う競技です。お正月の羽つきのスポーツバージョンのように楽しめますよ。愛知県では地域スポーツとして「レクリエーションインディアカ」というのを奨励しています。

(鈴木)素手の羽つきですか、気軽に始められますね。それよりも、静岡県や静岡市でも独自の地域スポーツが普及していくといいなと思います。

(上川)「ニュースポーツ」とは日本は20世紀後半以降に新しく考案・紹介されたスポーツのことで、その数は数百種類におよぶそうです。セパタクローのように伝統的な民族スポーツが進化したものや、グラウンド・ゴルフのように既存のスポーツをプレーヤーの年齢・体力・運動技術・プレー環境などに応じて改変したものもあります。日本一の健康長寿県である静岡から独自のスポーツを発信・普及できれば、日本人全体の健康づくりに貢献できるでしょうし、静岡の地域おこしや交流人口の増加にもつながっていくでしょう。

 

(鈴木)地域おこしというとB級グルメのように何かと食の話題が多いのですが、スポーツもキーワードになりますね。

 

(上川)運動好きの私としても、少しでもそういう面でお役にたてればと思っています。

 そろそろお時間になりました。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、本当にありがとうございました。それでは、次回までごきげんよう。


 

次回は10月16日の放送予定です。

 

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