5月15日(火)18時30分〜FM−Hiでオンエアのかみかわ陽子ラジオシェイク、後半の内容です。
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(上川)新東名の開通によって、農村部に12カ所のインターチェンジ・スマートインターチェンジが誕生しました。これらインターは地域にとっては新しい玄関口であり、観光客の増加や新たな産業誘致など大きなメリットを呼ぶものと期待されています。
(鈴木)何か変化の兆しを感じたりしましたか?
(上川)5月の連休中に新静岡インターチェンジを利用した限りでは、まだ地元に劇的な変化が起きている、という兆候を見つけることはできませんでしたが、12カ所のうち、一つでも変化の兆しが見えてくると、他の地域に刺激を与えると思うんです。遠州森町のパーキングエリアは、建物も和風でとても周囲の景観にマッチしていましたし、物販も充実していました。スマートインターチェンジが出来れば、地元にとって大きな交流拠点になるのでは、と感じました。
(鈴木)個人的な感想ですが、遠州森町に比べると静岡サービスエリアは地元らしさがイマイチだったなと思いました。サービスエリア内は出店条件がいろいろ厳しいと聞いていますので、インターの近くに地元の農産物が買えるファーマーズマーケットや地産地消レストラン、お洒落な家具や雑貨店なんかがあったらいいなあと思うんですが・・・。
(上川)新東名のインターチェンジを起点に、地域に人を呼び込む仕掛け作りが必要ですね。静岡市外や県外から車でやってくる人は、インターを降り立ったところで、市内のどこをどう走っていいのかわかりにくいでしょう。個人的には、インターの近くに車を置いてもらって、東京の鳩バスのような市内周遊観光ができるツアーバスがあるといいんじゃないかと思います。
静岡は海岸線から山間地まで実に多様な地域性があって、歴史や自然や産業文化にも恵まれています。今は、新しく出来たサービスエリアやパーキングエリアに人が押し寄せていますが、おっしゃるようにサービスエリアの限られた施設の中では、静岡らしさを伝えきるのは不可能です。ならば市内に直接足を向けてもらう仕掛けがほしい。シティセールスという面でも、思い切ったインバウンド政策が必要ではないでしょうか。
(鈴木)そうですね。静岡や清水のサービスエリアを利用した静岡市民の中には、「静岡の町まで来てもらえれば、もっと美味しいものがあるのに〜」と思った人も少なくないと思います。
(上川)新東名の開通では、地元木材の活用促進という政策の種をまき、芽を育て、花を咲かせることができました。次は、インターチェンジやサービスエリアを中核とした地域の活性化に向け、新しい種まきをしていきます。静岡の試みは、全国の参考になりますから、新東名が出来てプラスになったこと、マイナスに思うこと、こんなチェンジを期待する、という声を聞かせてください。
(上川)交通ネットワークが発展しているということは、もちろんメリットも大きいのですが、静岡は関東圏と中部関西圏の中間にあり、よほど魅力がなければ素通りされてしまうわけですから、心して地域づくりに取り組まねば。
(鈴木)確かに。新東名よりもさらに内陸部の山梨県にリニア新幹線が通れば、静岡は完全に素通りされてしまいます。
(上川)リニア開通の後は、新幹線のひかりやのぞみの停車が増えるかもしれません。静岡空港の新幹線駅も期待されます。人の流れがどう変化するのか、先を読み、地域が向かうべき姿を思い描いていく必要があります。
(鈴木)リニアは2年後の平成26年着工予定と聞いています。10年20年先の静岡はどんな地域になっているんでしょうか。
(上川)少なくとも今の子どもたちに、明るい未来の花を咲かせる種をたくさん残していかなければなりませんね。
(鈴木)我々の責任大、ということですね。そろそろお時間となりました。次回もよろしくお願いします。
(上川)よろしくお願いします。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、本当にありがとうございました。それでは、再来週までごきげんよう。