5月1日オンエアのかみかわ陽子ラジオシェイクの内容を、2回に分けてご紹介します。
オープニング/高田梨加 陽子さん、こんばんは。
(上川)こんばんは。上川陽子です。
(高田)新年度がスタートしてひと月が経ちましたが、考えてみると、今年はもう3分の1が過ぎてしまったんですね。
(上川)早いですねえ。ついこないだ、入学式や入社式があって、お花見をして・・・なんて思っていたら、あっという間に5月の連休です。今日は連休の谷間ということで、お仕事の方、お休みの方、さまざまだと思います。
(高田)観光地は多くの家族連れで賑わっていますが、陽子さんは子どもの頃、ご家族で旅行に行かれた思い出なんかは?
(上川)私が子供の頃は、年1回必ず家族旅行をしていました。はじめの記憶は、日光東照宮旅行で、3〜4歳の頃でしょうか。雨合羽を着て、東照宮の欄干で撮った写真が残っています。大人になって家族旅行で日光に行きましたが、意外に境内がこじんまりしていてびっくりしました。小さい頃のイメージは、歩いても歩いてもなかなか本殿に着かず、本当に疲れてしまった記憶なんですよね(苦笑)。子どもの目線、そしてスケール感のギャップって、結構記憶に残りますね。
(高田)本格的な行楽シーズン到来です。静岡県には新東名が開通し、新たな観光の目玉も続々誕生しているようです。お出かけするのが楽しいですね。ではここからは聞き手のコピーライター鈴木真弓さんにバトンタッチいたします。
♪
(上川)改めまして、リスナーのみなさん、こんばんは。上川陽子です。
(鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。どうぞよろしくお願いいたします。5月スタートということで、今月のトピックスをチェックしてみたら、21日に日本で金環日食が見られるんですね。
(上川)私も調べてみました。日食ってどんな現象かと言うと、月が、太陽の前を横切って太陽を部分的に隠す現象ですよ。今回は、金環月食です。太陽と月が重なって、はみだした太陽の光がドーナッツの輪のように見えるんですよね。
前回は1987年に沖縄の一部分で見られたそうですが、今回は、広く、九州・四国・近畿・中部そして関東の広範囲で見られるそうですよ。さて静岡ですが、21日の朝6時17分43秒から食がはじまり、8時59分10秒に終わるそうです。日食が最大となるクライマックスは7時32分13秒です。
太陽がドーナッツ状に見える場所を中心食帯、中心の食の帯と言うそうですが、その帯は、今回、中国の南東部から始まって、台湾、日本、太平洋北部を通ってアメリカ西海岸から南部中央で終わるんだそうです。静岡は、その貴重な中心食帯のほぼど真ん中に位置しており、今回見過ごすなんてもったいないですよね。しかも次回は、2030年でこの時は北海道の一部でしか見られないそうですから、今回は何としても見なければ。ぜひお見逃しなく。
(鈴木)子どもたちにとっては、何といっても天文学や宇宙への興味を駆り立てるビッグチャンス、子どもたちの理科離れ解消に一役買ってもらいたいものですね。
(上川)まあ、鈴木さん、よくご存知ですね。「子どもたちの理科離れ」って、日本の将来にとって結構大きな問題なんですよ。政治的にも長い期間議論されてきました。
私も議員時代に、この問題に力をいれてきました。特に、女子の理科系に進む割合は圧倒的に少数です。理科系は実験が多いでしょう。ですから、女性が研究者として独り立ちしていく過程でハードルが高いんですが、さらに女性の場合は結婚後、研究と子育てを両立するとなるとハードルがグンと高くなるんです。
女性科学者のノーベル賞受賞は、1903年と1911年、2度受賞したキュリー夫人ですが、まだ日本人女性ではいないんですよね。私が、男女共同参画大臣のとき、御茶ノ水女子大学で開催されたシンポジウムで、「10年以内に日本人女性科学者のノーベル賞受賞者を出しましょう」と打ち上げ、喝采を浴びました。大いに奮起していただいています。
(鈴木)女性ではありませんが、以前、取材で、「はやぶさ」のプロジェクトチームにいらしたエンジニアの方のお話をうかがったことがあります。本当に、宇宙を夢見た少年がそのまま大人になったような方でした。
(上川) 「はやぶさ」は、日本のテクノロジーの最先端を集めた物で、たとえばイオンエンジンや衛星カプセルの高い性能やハイレベルな自律航法など、日本のハイテクの素晴らしさをあますところなく示してくれました。しかも多くのトラブルに見舞われながらも、技術者たちは最後まであきらめずにコントロールし、「はやぶさ」は劇的な帰還を果たしました。私たち日本人に勇気と感動を与えてくれましたし、世界でも驚異をもって賞賛されましたね。
次なるヒーローは、金星探査機「あかつき」です。なんと金星の軌道突入時にエンジン全停止というアクシデントに見舞われ、現在、姿勢制御用エンジンで再チャレンジしています。「はやぶさ」の健闘を間近に見てきたあかつきのスタッフたちは、少々のことではめげないようですね。
(鈴木)事業仕分けで予算が削られたそうですが。
(上川)宇宙の分野というのはすぐには成果が出ませんし、国の予算に優先順位があるのは仕方ありませんが、個人的には、日本人の技術力とあきらめない強靭な精神力を最大限に発揮させる、こういう舞台を縮小させるべきではないと思いますね。こういう予算こそ、国家事業としてやるべきことでしょう。
さて、「はやぶさ」チーム第2弾は、2014年「はやぶさ2」が、小惑星1999JUSという水や炭素系有機物がありそうな惑星を目指して出発する予定です。冒険の旅を大いに応援したいと思います。
(鈴木)日本人宇宙飛行士の活躍や、「はやぶさ」が話題になったことで、将来、宇宙飛行士になりたいという子どもたちが増えてきたと聞きます。子どもたちの夢を育てる土壌を大切にしていきたいですね。