新東名に、静岡産木材の「木製遮音壁」が実現
4月14日開通した新東名に、静岡産の木材を使った「木製遮音壁」がお目見えしたことを、ほとんどの方はご存知ないでしょう。場所は、上り線平島トンネル(掛川PA‐森・掛川IC)を出たところ、長さは1,060メートルです。
国産木材を活用する議員連盟
衆議院議員初当選後、私は、自民党の若手議員とともに国産材の活用推進についての議連を立ち上げました。議連メンバーを、静岡市内の木材利用住宅の視察にお連れしたり、全国の木材利用事例を視察したり…、国産材の新たな利用促進のための政策づくり、予算づくりに熱い思いで打ち込みました。
国産木材需要急落により環境循環サイクルに危機が!
木材利用の中心は、なんといっても住宅や家具です。安価な外材や加工品が大量に輸入され、価格や工法面で太刀打ちできずに、国産材需要は急落の一途を辿っています。森林は、水源を涵養する大切な自然資源です。環境循環社会の要として、わが国の山は、<植林⇒間伐・育林⇒伐採⇒再び植林>のサイクルで守られてきました。循環が途切れてしまえば、山は荒廃し、土砂災害が発生し、おいしい水さえ飲めなくなるのです。当時すでに、安倍・藁科川上流域の山も、「伐採すればするほど赤字」と林業家が頭を抱えていました。
「新東名に、静岡産木製遮音壁を」プロジェクト
そこで、私が地元静岡で手掛けたプロジェクトの一つが、「新東名に、静岡産木製遮音壁を実現しよう」でした。影山木材の影山弥太郎社長(当時)が、理事長を務めていた静岡木材業協同組合のみなさんと道路公団に要望に行き、「耐久性とコスト面で、金属製防音壁に匹敵するものであれば採用しよう」との約束をとりつけたのです。その後、同組合が実用に向けて研究開発を重ねた結果、今回の快挙となったのです。
政策の種をまき、芽を育て、花を咲かせたうれしいニュースでした。