かみかわ陽子のラジオシェイク第10回オンエア(1)静岡市中央卸売市場初競りに参加して

 毎月第4日曜の朝8時30分から、FM−Hi(76.9)にて好評放送中の『かみかわ陽子のラジオシェイク』。2012年もどうぞよろしくお願いいたします。

 
1月22日(日)放送の第10回オンエアの内容を2回にわたってご紹介します。
 
 

 
オープニング/高田梨加
みなさんおはようございます。日曜朝のひととき、いかがお過ごしですか?
「かみかわ陽子のラジオシェイク」。この番組は、静岡で暮らす私たちがちょっと気になる世の中のこと、もっと知りたい社会のこと、きちんと考えたい地域のことを、上川陽子さんに語っていただこうというものです。陽子さん、おはようございます。
 
 
(上川)おはようございます。
 
 
(高田)2012年、今年最初の放送です。あらためまして、よろしくお願いいたします。年明けはどのようにお過ごしでしたか?
 
 
(上川)三が日はお天気も良く、おだやかなお正月でしたね。富士山の見事な融資に身の引き締まる思いでした。久しぶりに家族水入らずで過ごしました。
 
 
(高田)ラジオシェイクも今日から新コーナーがスタートします。静岡のリスナーのみなさんの暮らしに、より近く、寄り添う内容でお届けしてまいりましょう。さあ、ここからは聞き手のコピーライター鈴木真弓さんにバトンタッチいたします。
 
 

 
(上川)改めまして、リスナーのみなさんおはようございます。上川陽子です。ラジオシェイク、今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
 
(鈴木)おはようございます。コピーライターの鈴木真弓です。陽子さん、今年もよろしくお願いします。
 さっそくですが、今年の年頭に、静岡市中央卸売市場を視察されたそうですね。市場関係者の表情はいかがでしたか?
 
 
(上川)そうですね、市場の初競りは1月5日でした。朝早いんですよ、5時15分、水産関係の初競りが行われ、6時半から青果市場で初競りが行われました。
ここはご存じのとおり私たち静岡市民の食の台所を預かっている大切な市場です。昨年は放射性物質の問題が日本の農業にも暗い影を落としました。TPPの問題もクローズアップされました。食の担い手であるプロの生産者や流通関係者の役割に期待するところが大きいと実感しましたね。
初競りの時は景気よく手締めで始まるのですが、今年こそ景気が上向き、市場が活発化するよう祈って、私も三本締めでご挨拶いたしました。
 
 
(鈴木)中央卸売市場というのは一般の消費者にとってはちょっと馴染みが薄い場所ですね。東京の築地のように場外市場で市民が気軽に買い物や食事が出来るようになればいいのになあと思うんですが・・・。
 
 
(上川)真弓さん、「市場まつり」というイベントがあるのをご存知ですか? 
 
 
(鈴木)いえ、市民が参加できるイベントなんですか?
 
 
(上川)年に1回、10月に行われる恒例行事で、市場を一般市民に開放するんですよ。市場価格で新鮮な食材が買えますし、マグロの解体ショーや模擬せりなども行われ、家族連れなど一般の方に喜んでもらっています。隣接する静岡市流通センターでも業者が出店を出して盛り上がります。
 
(鈴木)年に1回しかやらないんですか?
 
(上川)ええ。私も市場の機能を市民に伝え、食の大切さを実感してもらうには、市場がもっと一般市民の方にとって身近な存在になるべきだし、できるものなら毎月市場まつりをやってほしいという声もあるのですが、ブレーキをかけているのが、実は法律だったんです。
 
(鈴木)え、法律でイベントをやってはいけないという決まりになっているんですか?
 
(上川)市場関係の法律というのは大変古くて、大正12年(1923)に出来た流通市場法というのがあるのです。生鮮食料品はそれまでは青空屋台のような自由に売られ、衛生面や取引の面でも大きな問題がありました。そこで生鮮食料品を一カ所に集め、町の小売店やスーパーに卸売する「卸売市場」が開設されたのです。
市場は仲買業者や卸売業者が、生鮮食料品をセリというかたちで取引するプロの場であり、いわば“聖域”化されています。ですから「市場まつり」は、その市場機能を一般にも理解してもらうためのイベントとして、年1回開かれるのです。
最近は食に対する意識が大きく変わり、産直など市場を通さない取引も活発になってきますね。卸売市場の取扱高も年々減って来ています。法律がそれにブレーキになって、国民のニーズとミスマッチしているのなら、ブレーキを緩める、あるいはギアを変えてみて、「市場」に新たな機能を担ってもらうことも必要でしょう。それが出来るのが、政治の力だと思うんです。
 
(鈴木)法律を作るのも変えるのも、国会議員の一番大切な仕事ですものね。
 
(上川)私は、今は浪人中の身ですが、日本人の暮らしをよくしようと立法府に身をささげる覚悟で生きてきました。その志の原点を、今年の静岡の市場の初競りに参加して、改めて心に深く刻みました。本当に、気持ちの引き締まる年明けでしたね。(つづく)
 
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