かみかわ陽子のラジオシェイク第4回オンエア(1)なでしこJAPANとハーバード大学

 


7月24日(日)8時30分からFM−Hiにて「かみかわ陽子のラジオシェイク」第4回がオンエアされました。トーク内容を再掲いたしますので、お聴き逃しの方はぜひご一読を!
 
 

(パーソナリティ高田)みなさんおはようございます。日曜朝のひととき、いかがお過ごしですか?「かみかわ陽子のラジオシェイク」。この番組は、静岡で暮らす私たちがちょっと気になる世の中のこと、もっと知りたい社会のこと、きちんと考えたい地域のことを、上川陽子さんに語っていただこうというものです。陽子さん、おはようございます。
 
(上川)おはようございます。
 
(高田)厳しい暑さが続く静岡市内、各所で夏祭りが始まっていますが、陽子さんはお祭りが大好きだそうですね・・・?
 
(上川)そうなんです。踊りをやっていましてね、祭り囃子が聞こえると、カラダがうずうずしてくるんですよ(笑)。
 
(高田)実際にみなさんと踊られることもあるんですか?
 
(上川)お祭りといえば、盆踊り。どんな踊りでも、すぐに輪に飛び込んじゃうんです。それに、この夏、画期的な出来事がありましてね。実は新しいお祭りの曲に、踊りの振付をしたんです。わたくし、「猿若流」という日本舞踊の名取りなんです。名取名は、「猿若菊穂」と申します。
 
(高田)すごいですね!
 
(上川)8月13日に、安倍川上流の足久保地区で夏祭りがあるんですが、このとき、私が振付を担当した「足久保茶畑音頭」、という踊りを初披露します。猿若菊穂の振付師デビュー作になります。
 〜♪足久保茶畑音頭BGM〜
 
足久保は、お茶を静岡に伝えた聖一国師の生まれ故郷ですし、静岡本山茶の主要産地でもあります。こういう時期だからこそ、静岡のお茶を力強く支えたいという思いから、自分に出来る応援のつもりで作った踊りです。ぜひ多くの市民の皆さんに、踊りの輪に加わってほしいと思っています。
 
(高田)大変意義のある活動ですね。それにしても陽子さんが踊りの名取で、振付師だったなんて、また陽子さんの新たな一面を発見した思いがします。もっともっと陽子さんの知られざるパワーをひも解いていただきましょう。ここからは聞き手のコピーライター鈴木真弓さんにバトンタッチいたします。

 
(上川)改めまして、みなさんおはようございます。上川陽子です。ラジオシェイク、今日もこれから30分、よろしくおつきあいください。
 
(鈴木)おはようございます。ラジオシェイクのヨーコ秘書ことライターの鈴木真弓です。よろしくお願いします。
 さて、サッカー女子ワールドカップのなでしこJAPAN世界一が、ひときわ明るいニュースとなりました。世界チャンピオン・アメリカチームに堂々と立ち向かい、最後まであきらめず、勝利をもぎとった日本のなでしこたち、同じ女性として本当に勇気づけられましたね。
 
(上川)しなやかに、たくましく、本当に頑張ってくれました。「世界一に」を目標に、なでしこジャパンがワールドカップに代表として産声を上げて、18年目にしての快挙だそうです。
 女子サッカーは、「なんで女子がサッカーを?」と白い目で見られ、なかなか一般に市民権を得られなかった時代があったようですが、そんな社会通念を壊し、女子サッカーを日本社会に定着させるという、明確な目的をもって努力してきた成果が「世界一」となって結実したわけです。本当に感動しました。
 
(鈴木)陽子さんは80年代に日本人女性として初めて、ハーバード大学の政治行政学大学院に留学された、いわば、知のナデシコだったわけですが・・・。
 
(上川)そこまで言われるとおもはがゆいんですが(苦笑)、ハーバード大学には10くらいのプロフェショナルスクールがありましてね、私は1986年から2年間、JFケネディスクール(政治行政学大学院)に日本人女性として初めて留学しました。
 実は昨年1月、ハーバード大学のファウスト学長(史上初の女性学長)が初来日されました。ファウスト学長は、62歳、米国史専攻です。ハーバード大学は1636年創立という歴史のある大学なんですが、史上初めての女性学長です。初の女性学長の就任は、全世界に大きな波紋を広げたんです。
 
(鈴木)創立1636年といったら日本では江戸時代じゃないですか・・・!。
 
(上川)ファウスト学長ご本人に、「女性初」という格別な思いはなかったと思いますが、周囲の反響は大きく、「全世界の多くの女性たちから、“自分が生きている間に、ハーバード大学で女性学長が出るとは思わなかった”などと激励の手紙をもらい、その意義に驚いた」とおっしゃっていました。
 今は、外国訪問の際は、その国の若い女性と交流し、『夢をあきらめないで』とメッセージを贈ることにしておられるそうです。そんな学長のメッセージは、留学当時の私への激励にも聞こえましたし、今の若い人にも伝えるべき叱咤激励だと思いました。
 
(鈴木)陽子さんも、二世議員でもなく大きな後ろ盾もない中で政治を志し、夢を実現し、壁にぶつかってもさらに高い志を持ってがんばっておられます。
 
(上川)自分の夢は人との出会いの中で磨かれていくものだと思っています。私自身、多くの恵まれた出会いのお蔭で、かけがえのないチャンスをいただき続けてきました。そういうことの繰り返しのような人生じゃないかと思っています。
 次代を担う若者たちにも「夢をあきらめないで」と強く言いたいし、私自身がこれから若者に対して、なにか新しい気づきができる場をつくることが大事ではないかと考えています。
 
(鈴木)よく今の日本の若者は内向き志向だなんて言われますが、陽子さんの留学時代はどうだったんですか?
 
(上川)ハーバード大学の魅力は、一口で言えば、全世界から優秀な学生が集まって学び合い、刺激し合うところです。何か知識を覚えるというよりも、彼らと議論し合うプロセスが魅力でした。日本人の自分もそういう場に実を置いて「学びとは何か」を体験したことが政治への志のきっかけになりました。
 そんな経験から獲たものを、若い学生やビジネスマンたちにも伝えたいと、若干、ハーバード大学流のセミナーみたいなものを手がけてみたいなと考え、まず、ハーバードの世界戦略や人材育成をテーマにしたセミナーを9月・10月に企画しました。私が講師を務めさせていただきます。
 
(鈴木)ハーバード大学といえば、サンデル教授の「白熱教室」がテレビ等でも話題になりましたが、「ヨーコ版白熱教室」が静岡で開かれるというわけですね?
 
(上川)そうなるといいかなと思っています。サンデルさんは東大の安田講堂でも「白熱教室」を開かれましたが、当初はハーバードの同僚から「(日本人を対象にしても)絶対に失敗する」と言われていたそうです。ところがどっこい、大変な反響でしたね。機会があれば、日本でもいくらでも議論が出来るし、そういう場を通して地域や産業や自分自身の将来を創り上げていくことも可能ではないでしょうか。
 
(鈴木)女性に向けても何か新しいアクションがあるとか?
 
(上川)なでしこJAPANのお話でもふれましたが、社会から「なんで女性が?」という経験をされてきた女性も多かったと思います。男女共同参画という時代を切り拓こうと、それぞれの分野で苦労された女性たちに集まってもらって、『女性のしなやかネットワーキングIN静岡』というのを立ち上げたいと考えています。追ってHP等でお知らせします。
(つづく)

 

 
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