憲法 9条は十分時間をかけて2004年5月9日
憲法記念日にちなんで、毎日新聞から憲法 9条問題に関するアンケート依頼が寄せられました。それに対し私は、「いずれ改正すべき時期が来るとしても、それまでに十分検討を重ねる必要があり、その時期は2010年以降になるのではないか」と回答しました(5月4日付毎日新聞に記事掲載)。 憲法 9条のあり方を考える上で、今回のイラクへの自衛隊派遣が国民に多くの教訓を与えてくれたと考えています。仮に現行憲法とイラク特措法の枠内ではなく、集団的自衛権を盛り込んだ憲法の下で今回のイラク戦争に直面していたら、日本はどのように行動していたでしょうか。また、現行憲法の下、「人道復興支援」のため「非戦闘地域」に自衛隊を派遣することすら、国論を二分する激しい意見の対立が生じたことを考えれば、近い将来、国民の大方の賛同を得るかたちでの9条改正が果たして可能でしょうか。今回の自衛隊イラク派遣の経験を冷静に振り返りながら、今後の憲法9条論議に生かすことが大切です。 いずれにせよ、アメリカ外交のブレの大きさや国際政治の激しい変化、国民世論のゆくえなどを見定めるためには、じっくり時間をかけることが必要です。憲法 9条のあり方は日本の安全保障の根幹にかかわるきわめて重要なテーマだけに、私自身、今後とも皆さんと十分意見交換を重ね、政治家として誤りのない判断を行っていく考えです。
●憲法 9条・安全保障に関する全国会議員アンケート回答(毎日新聞)
|