YOKO KAMIKAWA OFFICIAL WEB SITE

かみかわ陽子

活動報告地域活動

 

朝鮮通信使 400周年シンポジウム

2007年5月20日

本日、朝鮮通信使 400周年を記念する会が静岡市で催され、韓国から鄭義和議員らが出席されました。あわせて開催された記念シンポジウムに私もパネリストとして参加し、以下のような発言をしました。

このような日韓の国会議員交流は両国の相互理解を進める上でとても重要です。われわれ国会議員は韓国の議員と定期的に相互訪問を行なっており、そうした取り組みに私も積極的に関わっています。 5月11日には下関市で開催された日韓若手国会議員の懇談会に参加しました。

 

 

Q1.日韓間でズレる歴史認識と歴史を見つめることの意味をどう考えますか。

 

日本と韓国の間に長年横たわっている「歴史問題」は、もつれた糸のように絡み合い、解決の糸口さえ見えにくい状況です。歴史認識には、当時、両国が置かれていた政治経済状況や現在置かれている状況、長い間に形成されてきた国民感情などが複雑に絡み合うため、一度もつれた糸を解きほぐすことはなかなか容易なことではありません。

しかし過去の過ちを知ることは、これから同じ過ちを繰り返さないために欠かせません。歴史の教訓に学ぶという謙虚な姿勢を持ち、今後とも時間をかけ、事実を元に地道に対話を重ねることで、少しずつ溝を埋めていくことが可能です。

私は三つのことを指摘したいと思います。

一つは、歴史を客観的に見つめ事実を検証していく歴史家による学術的な研究努力です。最近になり、ようやく両国の学者同士の交流がスタートしたようですが、早い時期に歴史的事実についての共通認識が得られるよう、その成果を期待しています。特に静岡県立大学の金両基先生には、両国の架け橋としてこれまで果たしてこられた貢献に敬意を表したいと思います。

第二に、日韓関係の歴史の中で過去の「不幸な歴史」だけを見つめるのではなく、それ以上に長い「友好の歴史」を再認識することです。その意味で今回の日韓両国による朝鮮通信使4百周年の事業は大きな意味を持つものです。今後、関係者の努力により新たな歴史が開かれるよう、継続した交流事業が実施されることを期待したいと思います。

第三に、今回のシンポジウムのように今も新たな歴史的事実が日々刻まれ、またこれからも積み重ねられていくということです。とりわけこの会場に日韓両国の学生たちが参加していることはうれしいことです。若い世代は未来に向かって生きています。彼らの交流事業に力を入れたいと思います。

日本と韓国がこれからも互いに手を携え、対話を続けていくことができれば、過去の過ちを克服することは十分可能と考えます。私は日本と韓国の若者たちの瞳の中に、日韓関係の明るい将来を夢見ています。

 

 

Q2.地域に支えられた持続できる日韓交流にするための工夫について

私は「世界ふれあい街歩き」という NHKのシリーズ番組を楽しみに見ています。毎回、世界中の様々な街を日本人の撮影クルーがぶっつけ本番でカメラを回しながら、まる一日、散策する番組です。偶然出会った街の人たちと自然に触れ合いながら、そこに生活する人々の息づかいや町の魅力を紹介します。先日は韓国の釜山が取り上げられました。

釜山でも登場した街の人たちは開けっぴろげで友好的であり、日本人だからといってけっして分け隔てしません。番組を観て私が感じるのは、どの国でもそこに生活する人間の気持ち(人情)に違いはない、人間は同じだ、ということです。

自分の生まれ育った土地に誇りをもち、一生懸命生きている人たちがその国の地域社会を魅力あるものに作り上げています。そのことは外国人である私にも理解できるし、そうした触れ合いから感動を受けます。政治制度が異なることや、外交関係で難しい問題があることなど忘れています。

韓国の人々には日本の地方都市をぜひ訪れて欲しい。たまたま今、静岡ホビーショウが開催されていますが、昨日、韓国からの学生さんたちに見学していただきました。プラモデルを中心とした世界的なホビーショウが静岡という地方都市で毎年開催されていることに驚かれたのではないでしょうか。

日本は東京や大阪といった大都市だけではなく、地方都市にもいいところがたくさんあります。そうした地域社会の姿に直接触れることが、ひいては国と国との相互理解を深めることにつながると思います。

4百年前の朝鮮通信使も、駿河の国・静岡でそうした気分を味わったのではないかと想像しています。静岡に空港が開港すれば、韓国とは一泊旅行や日帰り旅行ができる距離になります。「普段着の交流」こそ、日韓の友好交流にとって欠かせません。

 

 

ご挨拶

 

韓国側代表・鄭義和議員と

↑ページのトップへ

←戻る