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かみかわ陽子

活動報告国会活動

国政報告集から (2004年6月14日発行)

 

犯罪被害者 ・ 児童虐待 ・ 人身売買

―― - 世界に誇れる 『人権大国 ・ 日本』 をめざして――

 

 

最近の国会活動で取り組んでいるテーマを、対話形式でまとめました。

 

―― -  最近はどんなテーマを。

上川犯罪被害者の救済や児童虐待の防止、人身売買の禁止など、「人権」を巡るさまざまな問題に取り組んでいます。

―― -  どうしていま「人権」が政治のテーマに。

上川社会構造の変化や治安の悪化、世界的な人権意識の高まりが背景にあります。たとえば犯罪被害者の救済についていえば、凶悪犯罪が多発する中、国民の多くが自分も犯罪に巻き込まれるのではないかと不安を感じています。その最たるものが北朝鮮拉致事件やサリン事件、桶川ストーカー殺人など。被害者や家族の皆さんの悲惨な実情を知り、国に救済の手を差しのべるよう求めているのだと思います。目下、犯罪被害者救済法の法案づくりにたずさわっていますが、できるだけ被害者の皆さんの声を法律に盛り込むつもりです。

―― -  児童虐待問題については最近新たな法律ができましたね。

上川そうです。岸和田市の児童虐待事件が法律制定のきっかけになりました。衆議院青少年特別委員会で取り上げられ、私も現地調査を行ったり類似の事件を調べたりしました。そうした中で今日の家庭が抱える深刻な問題や、これまで地域社会に自然な形で備わっていた救済力の衰えを痛感しました。そうしたシワが、弱い立場の子どもに犠牲を強いているのです。幸い国民の強い関心もあり、短い時間で法律が成立しましたが、その後も虐待事件は後を絶っていません。引き続き社会が関心を持ち続けることが大切です。

―― -  「人身売買」と聞くとちょっとビックリしますが。

上川世界中でいま関心を集めているのが人身売買をめぐる問題です。そもそも 1996 年スウエーデンで開催された「児童の性的商業的搾取に反対する会議」で日本人の東南アジア買春ツアーがヤリ玉に上がったのがきっかけですが、日本はいまだにこの面で世界最大の加害者です。だまして連れてきた東南アジアや中南米などの女性に巨額の借金を課し、売春を強要するケースが後を絶ちません。先日、私が議長を務めた IPU (列国議会同盟)メキシコ総会の会議でも、人身売買をテーマに取り上げました。

―― -  この問題に日本はどのように取り組むべきでしょうか。

上川まず人身売買を禁止する法律を早急に制定すべきです。さらに被害女性の保護・支援といった視点を法律に盛り込むことも大切です。人身売買ブローカーには軽い刑罰を科す一方、精神的に深い傷を負った女性たちからは十分事情も聞かぬまま「犯罪人」として国外追放するだけで済ませてきたことが、日本で人身売買ビジネスを繁盛させてきた一因です。こうした状況を打破するため、先日、人身売買禁止法の制定をめざす超党派議員が活動を開始し、私がその世話人を務めることになりました。

―― -  人権の面でやはり日本は後進国なのでしょうか。

上川日本がこれまで「人権を軽視する国」として国際社会の批判に晒されてきたのは事実です。犯罪被害者や子供たち、海外から連れてこられた女性たち、これら十分な権利を認められてこなかった社会の弱者に対し、国民全体が支援の手をさしのべる、そんな『人権大国・日本』を築くべき時代が来ています。

 

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