YOKO KAMIKAWA OFFICIAL WEB SITE

かみかわ陽子

活動報告国会活動

「子どもにふさわしい世界」実現に向けて 

情熱だより2002年6月巻頭

NY国連本部でのスピーチ去る5月8日から3日間、私はニューヨークで開催された国連こども特別総会(子どもサミット)に、衆参国会議員代表団6名の一員として参加した。国連子どもサミットは、当初昨年9月に開催が予定されていたが、9月11日の米国同時多発テロで延期になっていたもの。国連本部の周辺は厳しい警戒体制が敷かれ、参加者一人ひとりをいくつものゲートでチェックする物々しさ。テロがまだ終結していないことを実感させられた。

今回の子どもサミットは、前回1990年の子どもサミット以降、子どもたちを取り巻く環境がどう変化したのか、国連などの取組みによって子どもたちの生活がどう改善したのかなどを検証し、今後2015年までに健康や衛生、教育、暴力からの保護、エイズなどの分野で新たに取り組むべき目標を採択するために開催されたもの。約60ヶ国から首脳が出席し、約120の国際機関、約2000のNGO(非政府組織)団体、そして世界各国600名の子どもたちが参加して開催された。子どもの参加は、昨年11月横浜で開催された「こどもの性的商業的搾取に関するシンポジウム」における子ども参加の成功を受けて実施されたもの。どの会場にも子どもたちの姿があり、会場で堂々と発言し、大人たちの方がたじたじとなる場面があちこちに見られた。

谷垣団長と国連本部で初日、本会議の冒頭演説では、アナン国連事務総長が、中東やアフリカ、アフガニスタンなどで政治の失敗により多くの子どもたちが犠牲になっていることに触れ、「子どもたちには貧困、飢餓、病気、戦争に悩まされずに生きる権利があるが、その権利は十分に守られていない」、「わたしたち大人はこれ以上われわれの過ちのつけを子どもたちに負わせてはいけない」と訴えた。本会議場では、3日間、各国政府代表による5分間スピーチが延々と続き、最終日の10日には日本政府主席代表の遠山敦子文部科学大臣が演説、教育の重要性を強調した。また本会議と平行して採択文の草案づくりが徹夜作業で行なわれ、採択文が合意されたのは、すべてのイベントが終了した10日深夜であった。

ユニセフ キャロル・ベラミー事務局長とこの間、われわれ日本の国会議員代表団は、IPU(列国議会人同盟)主催の「子どものための議会人フォーラム」に参加し、私はユニセフ共催の「子どもにふさわしい世界のための資金調達」というテーマ・パネルで日本を例に以下の3点について演説した。@政府資金は、教育、予防医療、公衆衛生の3分野に重点配分すべきこと、A民間資金を最大限活用すべきこと、とくにNGOとして成功している日本ユニセフ協会を例に取り上げ、黒柳徹子さんの親善大使としての活躍が国民の途上国の子どもたちへの理解を深め、募金協力で大きな成果を挙げていること(同協会のユニセフ本部への貢献は世界一であり、日本政府からのODA支援を上回る)、さらにB政府、国際機関、民間NGOの連携・協調が資金の効率的運営に不可欠であること。会場はあふれるばかりの人で埋まり、関心の高さを窺わせたが、私は演説終了後、多くの人たちから握手を求められた。

↑ページのトップへ

←戻る