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ラジオシェイクradioshake

第120回  「長寿の秘訣は恐竜にあり。ノルウェー北極圏国際観測基地訪問」

<2016年10月4日オンエア>

 (上川)リスナーの皆さま、こんばんは。上川陽子です。

(鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。どうぞよろしくお願いいたします。10月に入り、スポーツの秋・食欲の秋たけなわですね。今日は健康長寿のお話からうかがおうと思います。

(上川)先月は敬老会シーズンで市内各地の敬老の集いにおじゃましました。ある学区では100歳以上の方が6人もいらっしゃって、最高齢の方が107歳でした。90代、80代後半の方も大変お元気で、これからの健康長寿は120歳まで!なんて宣言されていました。その中で私は「長生きのヒントは恐竜にあり」ってお話させていただきました。

(鈴木)えっ恐竜ですか?

(上川)近年、日本から続々、恐竜の化石が見つかっているんです。最強の恐竜といえばティラノザウルス。今、国際的にもなぜティラノザウルスが強いのか、化石の研究によってその理由がわかるようになりました。そのことにヒントを得て、ティラノザウルスの強さが人間の長寿の秘訣にも参考になるのでは、と考えたんですね。そんなとき、NHKのBSプレミアムで特集番組が放送され、合点がいきました。強さの秘訣は歯と顎だったんです。

(鈴木)何でも食べちゃう強い歯と顎というわけですね。

(上川)何でも食べちゃう。というわけで、恐竜の中でも最も強いティラノザウルスの歯と顎について、敬老の集いでお話しました。

(鈴木)私はNHKの地上波の放送でティラノザウルスの特集番組を観たんですが、恐竜ってゴジラのようにのそのそ歩くイメージだったのが、実はものすごく動きが俊敏で体の構造自体も強い恐竜だったと知りました。

(上川)恐竜は、今から2億2500万年前から6500万年前に生きた爬虫類です。この間1億6千万年ぐらい生きて来たわけで、いろいろな進化を遂げた。それらの化石が今、アメリカや中国大陸で続々と発見され、日本でも北海道で完全な形で見つかりました。ああいう化石を通して、「実は二足歩行をしていて、動きが速かった」と分かったんです。二足歩行といっても尻尾がありますので三足歩行でしょうか、ズルズルと引きづって歩くイメージだったのが、尻尾を上げて二足で走ることも出来たと、化石の発見によって判明しました。

(鈴木)ティラノザウルスの歯と顎がすごいというのは、他の恐竜と比べても際立っていたのですか?

(上川)健康長寿の秘訣は歯と歯茎と顎が健康で、自分の口で栄養素をしっかり摂ることと言われていますが、ティラノザウルスも歯や顎がすごかったんです。肉食恐竜の歯はまるでナイフのような形をしていて、歯の周りには細かなギザギザがついているものもあり、肉を切るステーキナイフのような形をしていたんですね。

(鈴木)文字通り肉食なんですねえ!

(上川)草食恐竜の歯はノミや先割スプーンなどのような形をしていて、葉を食いちぎったり、噛み切るのに適していて、特に白亜紀の草食恐竜は、かみ合わせがまるでハサミのようで、かたいものでもかみ切れるようになっていた事までわかったんです。

(鈴木)なるほど。高性能なナイフかハサミのような歯を持っていたため、ありとあらゆるものを食用できたんですね。

(上川)肉食恐竜は弱肉強食の時代ですから、自分より弱い動物を捕らえて食べる。どんな硬いものでも噛み切る顎の力も必要でしょう。今の生物でいえばライオンもそうですが、顎が耐えうる重量は桁違いだったようですよ。

(鈴木)巨大なミキサーか粉砕機をまとっているようなものですね。

(上川)植物も豊かだったんでしょう。今、化石が発見される場所も、緑に覆われていたと思われます。氷河期の到来とともに一気に変わりましたが。

(鈴木)あれだけの体格の恐竜がお腹を満たせるだけの豊かな緑が地球に存在していたというわけですね。

(上川)なぜ恐竜が絶滅したかの研究も行われています。隕石衝突によって絶滅したといわれますが、突然の出来事ではなく、時間でいえば、数百~数十万年というスケールでの出来事です。その後、氷河期に入っていくわけですが、恐竜が滅びた後、陸上では哺乳類や鳥類が繁栄していきます。哺乳類と鳥類は、爬虫類にくらべて心臓や肺(循環器系)の働きが強く、効率のよい呼吸を行なえるそうです。

実は、恐竜が栄えた中生代の中頃から、太平洋やそのまわりに現在とは比較にならないほど大規模で活発な火山活動が起り、大量の二酸化炭素が噴出しました。 この二酸化炭素が地球に温室効果をもたらし、恐竜にすみやすい湿潤温暖な気候を提供した一方で、二酸化炭素が増加しすぎて循環器系に弱点をもつ大型恐竜の衰退を招くことになったという説もあるようです。

(鈴木)なるほど。いずれにしても、生物が長生きできるかどうかは、地球の環境変化にいかに適応できるかがカギとなるんですね。

(上川)それだけ聴いていても、長寿の秘訣は歯と顎、呼吸器系、二足歩行を保つ足の健康、ということがわかりますよね。・・・というような話を敬老会でさせていただいた次第です(笑)。

(鈴木)恐竜の話って、お子さんやお孫さんと図鑑を見たり博物館に行ったりして、おじいちゃんおばあちゃんも一緒に学ぶことができますよね。

(上川)私は最近、人工知能AIの研究に関心があるんですが、歯磨きしたり顎を動かしたりおしゃべりするのが健康につながるというのは、脳が刺激されるからなんですね。脳に刺激が伝達されるというのは神経系統が活性化するわけで、一番効果があるのが口なんです。

(鈴木)脳に一番近いですし、口周りの筋肉を鍛えることが脳を活性化するってわかりやすいですね。

(上川)リスナーの皆さんもよく食べ、よく噛んで脳を刺激し、おしゃべりをして口を意識して動かす。これで120歳ピンピンコロリを目指しましょう。

(鈴木)ちょうど今、夕食のお時間ですので、お食事しながら聴いてらっしゃる方は、いつもよりよく噛んで召し上がってみてください。

 ♪ 

 (鈴木)地球環境の話といえば、陽子さん、北極の出張はいかがでしたか?

(上川)ノルウェーの最北北緯79度、ニーオールスン国際観測基地に、日本が約25年前、基地を開設したんですね。今回、25周年の記念式典を開催するということで、3年前に立ち上げた北極圏のフロンティアを考える議員連盟を代表し、ご招待をいただいて、会長の鈴木先生と議員2名、国立極地研究所の白石所長はじめ10名の方と、外務省、文科省の関係者とともに約15名のミッションで行ってまいりました。9月6日に成田を発ち、往復4日間、現地滞在3日間というハードスケジュールでしたが、本当に素晴らしい経験をしてきました。

行ってみて初めてわかったんですが、行きに丸2日かかりました。成田から10時間かけてデンマークのコペンハーゲンに行き、乗り換えてオスロまで行き、さらに乗り換えてツバルバール諸島のトロムソという一番大きな島までジェット機で飛びました。そこから14人乗りのチャーター便でニーオールスンという基地まで行きます。

基地はノルウェーの領土にあり、管理もノルウェーが行うんですが、国際条約を結んだ国々の研究者が観測活動を行う場所ということで、基地に入る時に入国審査があるんですね。同じノルウェー国内にもかかわらず、です。私、法務大臣経験者ですから入国管理には大変関心がありまして、コペンハーゲンからオスロに移動するときも厳しい入国審査があり、ここでも厳しい審査を経験しました。基地は観測活動の為だけのもので、11カ国の研究者が一定期間滞在します。常時100人ぐらいいらっしゃるんでしょうか。

(鈴木)日本の観測基地には何人ぐらいいらっしゃるんですか?

(上川)日本人は越冬しませんので、シーズン中は数名程度でしょうか。日常的に大気観測を行う際、冬場は共同で機材を扱うドイツやほかの国の研究者に任せるようです。

(鈴木)その基地一帯は、国と国とがどうのこうのではなく、皆が一体となって活動しているんですね。

(上川)現地に行って初めてわかったのですが、もともと炭鉱の町だったそうです。産業革命の時代、何百人もの人たちが石炭を掘り起こし、トロムソの村は活気があったそうですが、大爆発事故を起こして多くの犠牲者が出て、廃鉱となり、村だけがそのまま残され、文化的ヘリテージとなった。基地が出来る際は、残された村をきちんと保存すること。新しく建物を造るのではなく、今あるものを利活用し、廃墟となった炭鉱の町を復活させたんですね。

(鈴木)資源開発的な活動は行っていないんですね?

(上川)研究活動だけです。現地の人に「あっちに見える半島には金鉱がある」と説明された場所があって、金鉱開発したいと申請した業者もいたそうですが、ノルウェー政府は金の発掘よりも、地球環境の観測の方が大事だと却下したんです。

(鈴木)いやぁ、ノルウェー政府は男前ですねえ!

(上川)男前ですね。いかに北極というのが大事な観測拠点であるかがわかりました。

(鈴木)氷河の近くや基地のアンテナのそばなどにも行かれたんですか?

(上川)3日間の滞在中、日本の観測基地―昔ながらの建物を再利用した古い基地ですが、現代的な機材を置いて毎日定点観測し、東京の国立極地研究所がリモートでデータ収集しているんです。そんなことで各拠点を見せていただきました。エリアとしては土地の植栽が踏みにじられていないため、植栽を研究するチーム、大気圏を研究するチーム、海洋関係のチームの3つぐらいに分かれます。

(鈴木)そういう科学者が北極観測を支えているなんて日本にいると想像もつきませんね。

(上川)観測の手法として、テーマによって機材が異なるんです。各国ともさまざまな機材を開発しているんですが、観測は一か所でやればよいわけでなく、研究によっては南極のデータと照合する必要もあります。たとえば地軸の動き。コマで言えばガーッと回すと回し始めは軸が真っすぐになっていますが、だんだん揺らいでくるでしょう。その揺らぎを観測するため、何億光年先のある星を決めて、全地球の10か所ぐらいのパラボラアンテナで一定の時間を決めて集める。そのデータを持ち寄ると揺らぎがわかるのです。トロムソには大学もあり、氷河の山の一番高いところに直径40m級のアンテナが2本立っています。

(鈴木)凄い場所なんですね、北極って。

(上川)地球全体の変化によってさまざまな異常気象が起きています。私たちの暮らしにも大きな影響がある地球環境の変化について、非常に高い信頼性のある観測データを取っているのが実は日本なんです。北極が変わっているというのは地球全体が変わる。地球が変わるとは太陽や月などほかの恒星との関係も変わるということ。とてつもないスケールの話ですが、息の長い観測が必要であり、運命共同体として、国際コミュニティとして国籍関係なく努力されている研究者の努力が、それを支えているということを知っていただきたいと思います。

(鈴木)ぜひ議連の活動を通し、何か日本が貢献できる政策につなげてほしいですね。

(上川)ありがとうございます。さあ、そろそろお時間となりました。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、本当

法務大臣 活動記録 2017.8.3~、2014.10.21~2015.10.7 総務副大臣 活動実績!

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