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ラジオシェイクradioshake

第113回  「オバマ大統領の広島訪問と大統領選挙、メキシコ大使静岡訪問」

<2016年6月21日オンエア>       

(上川)リスナーの皆さま、こんばんは。上川陽子です。

(鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。どうぞよろしくお願いいたします。先月、伊勢志摩サミットが開かれ、オバマ大統領が広島を訪問されましたね。アメリカの現職大統領の初めての広島訪問ということで大変注目を集めました。

(上川)サミットは日本では8年ぶりの開催でした。8年前の北海道洞爺湖サミットでは私も閣僚として関わり、主催国である日本が参加各国とともに世界に向けてどのようなメッセージを発信することができるか、国挙げての大きな挑戦でした。今回の伊勢志摩サミットは残念ながらロシアが欠席となり7カ国の参加でしたが、何を議題として挙げ、成果を上げるか、世界各国の注目を集めました。

また今回伊勢志摩から距離的にも近いということで、オバマ大統領の広島訪問が実現しました。広島出身の岸田外務大臣が大臣就任時より尽力され、私も同じ宏池会所属議員ですので頑張って取り組まれていたことを拝見してきました。最終的にはその時々の政治判断になるため、お招きしたとしても直前までわからないのですが、今年はアメリカ大統領選挙があり、就任以来一貫して核なき世界を訴えてきたオバマ政権が2期8年最後の年でもあるため、そのタイミングを逃せば実現が難しくなるとの判断で大きな決断となりました。本当に良かったと思います。

(鈴木)オバマ大統領のスピーチ、お聴きになったと思いますが、どんな感想をお持ちですか?

(上川)フルに聴くことはできませんでしたが、直後に新聞に掲載された全文を拝読し、その後、録音されたものを拝聴しました。私も政治家ですので、スピーチの一言一句、しかと読ませていただきました。

オバマ大統領が広島訪問前、日本のメディアから「謝罪の言葉を入れるのか?」と質問されたとき、「謝罪はしない」という返答でしたので、大きなディザスターとして広島長崎から教訓を学んでいただきたいと期待をしつつも、触れるとしてもひと言ふた言程度だろうと思っていました。大統領が原爆ドームに花を手向けるだけでも十分だろうと。ところが実際は非常に長文のスピーチで、大きなメッセージとなりましたね。

(鈴木)私は新聞に掲載されたスピーチを熟読しましたが、いちライターとして見ても大変品格のある文章だと思いました。

(上川)オバマ大統領が広島へ行く理由付けを問われたとき、「考えることがある」とおっしゃったんですね。考えることがあるということは、政治家として、またアメリカの置かれている状況下で「考えた」ことをスピーチでお示しになったんだろうと思います。大統領は「原子爆弾」ではなく、「死が空から降ってきた」と表現された。それは一つの価値観であり、考え方ですね。単に爆弾が落ちたというイメージに比べ、天から死が降ってきたという表現には一つの考え方が含まれています。そこが言葉の強さなんですね。そのような表現が随所にありまして、私も政治家として大いに参考にさせていただきました。同じ現象を見ても、どんなふうに自分の心を震わせ、苦しむ人々にどう寄り添えばよいのか、言葉で伝える時にはそこに考えがなければ聞いただけで終わってしまいます。言葉では表現できない思いを感じ、それを言葉としてしっかり伝える大切さを大きく感じた場面でした。

(鈴木)政治家にとって言葉を発信するということがいかに重要か、ですね。言葉だけで終わってしまってはいけませんが、まず言葉にして伝えるということ。政治家の一丁目一番地の仕事であると改めて教えられました。さて、そのアメリカですが、大統領選挙が佳境を迎えていますね。

(上川)全米挙げてのディベートが1年間続いています。大変注目をしております。

(鈴木)まさに言葉の応戦ですね。大統領選挙のスケジュールについてちょっと調べてみました。現在は民主党と共和党それぞれの党の大統領候補を決める予備選挙が7月末まで行われています。

そして共和党(7月18日)、民主党(7月25日)に行われる全国党大会で、全国の代議員が集合し、党公認の大統領候補が指名されます。その後、いよいよ本選挙に突入、というわけですね。

(上川)本選挙は、共和党候補と民主党候補の一騎討ちです。最近は無派閥の候補者が本戦で突如、出てくるということもあるんですよ。アメリカは二大政党制とはいえ、いろいろな変化が出て来ています。いずれにせよ共和党候補と民主党候補の代表が11月8日の投票日まで約2カ月間の選挙戦に入ります。11月8日は有権者が各州の「選挙人」を選んで投票します。選挙人は、いま行われている予備選の「代議員」と同じように、どちらの候補を支持しているか表明しているので、有権者はどちらかの党のグループに投票し、間接的に大統領を選ぶわけです。

そして開票。これがまた面白いシステムで、その州で1票差であっても最多得票となった政党が、その州全体の選挙人の人数すべてを獲得できるのです。これを「勝者独占方式」と呼んでいます。

(鈴木)いわゆる「総取り」というやつですね。

(上川)非常にドラスティックな形で、各州の勝者と、獲得した選挙人の数が決まります。選挙人は全米で538人存在しているので、その過半数の270人以上を獲得した候補者が大統領になる。その後も形式だけですが、選ばれた選挙人が集まって12月に投票し、開票は来年1月に行われ、1月20日に正式に新大統領が就任します。

(鈴木)実際に陽子さんはアメリカ留学時代に大統領選挙を目の当たりにされたんですよね。

(上川)これが本当に面白くて、日本では選挙権18歳以上になりましたが、アメリカでは普通の家庭内で親子が真剣にディベートするんです。親子で違う政党を支持するなんてこともザラにあります。誰かの意見に流されるんじゃなくて、各人がしっかり意見を持って親子であろうとディベートする。一人一人の意識を醸成するというある意味教育でもあるんですね。

(鈴木)家庭でも学校でもそういう雰囲気なんですか?

(上川)4年に1度の「教育」ですね。大掛かりな連邦国家としての主権者教育です。そこを日本の中で進められるかが、私にとってのテーマの一つですね。

(鈴木)18歳投票が始まる参議院議員選挙を目前に、国会議員として気が引き締まるのではありませんか?

(上川)まず投票に行き、自分の一票を自分の考えて投じていただく。これが大事ですね。考えるということはさまざまな情報を集め、自分で判断することですから、そこに関わるということが大事です。そのような機会を出来るだけ作って参加していただきたいなと思います。

(鈴木)日本とアメリカでは選挙制度が違いますが、アメリカの有権者行動に学ぶ点もありそうですね。

(上川)そうですね。その意味では国会議事堂に修学旅行の子どもたちを迎えることがとても大事だと考えています。子どもたちが国会という議論の場を実際に見て肌で感じてこそ、初めて「考える」機会を得ることができるのです。

(鈴木)まずは国会に行こう、国会議員に会ってみよう、という現場体験を大事にしたいですね。

♪ 

(鈴木)さて、ちょうどひと月前ですか、静岡にメキシコ大使をお招きしたそうですね。

(上川)メキシコの在日本大使であるカルロ・アルマータ氏にお越しいただきました。日本人でメキシコ大使だった方が私の大学の先輩で、メキシコ赴任中に日本とメキシコの友好関係に大変尽力されて勲章も授与された方なんですが、その方のご紹介でおつきあいが始まりました。静岡にお茶のシーズンに来ていただきたいとずっとラブコールをしておりまして、この5月、念願がかない、奥様と一緒にプライベートで来ていただいたんです。

(鈴木)どちらをご案内されたんですか?

(上川)お酒が大好きな方だということで造り酒屋をご案内し、その後、駿府匠宿で駿河凧と千筋細工の実演をご覧いただきました。それからお茶のシーズンということで、6代続く茶農家の生産現場をご案内し、製茶工程を観ていただきました。その日は日本平ホテルに泊まっていただき、うっすらとした富士山を眺めていただき、ロープウエイで久能山東照宮にお連れして落合宮司にご案内をお願いしました。ちょうど結婚式がありまして、その様子も楽しんでいただけました。最後は静岡駅南口のホビースクエアでプラモデルを観ていただきました。

(鈴木)静岡の見どころ制覇って感じですね。大使はどんな方ですか?

(上川)日本の歴史や文化に対する関心のレベルは「愛情たっぷり」でしたね。質問の一つ一つが的確で深いんです。率直に聞かれる言葉の中に、日本が好きで知りたくてたまらないという思いが伝わってくるんです。私がそのように申し上げたら、「自分としては自分らしいやり方で日本の国民の皆さんと触れ合いたいし、日本の歴史や伝統のことを知りたい。そこにメキシコとの共通点を見出したい」とおっしゃったんです。私としては、次なるつながりの橋渡しができたかなと思い、さらに例の久能山東照宮の家康公の洋時計をメキシコに持参して、文化交流、ビジネス交流へと発展できればと考えています。

(鈴木)そういう人間味のある素晴らしい大使がいらっしゃる間に、ぜひ交流の絆を深めていただきたいですね。

♪ 

(鈴木)スポーツといえばリオのオリンピックが近づいてきました。各競技で代表選手が続々と決まっていますが、陽子さんはどんな競技のどんな選手に注目していますか?

(上川)4年に1度のオリンピックですから、前回のロンドン大会に出場できなかった選手で雪辱を晴らしたいという方が結構いらっしゃるんですね。10代の若い選手では2020年東京オリパラのときにメダルを獲っていただきたいので、今回はチャレンジのつもりで大暴れしてほしいと思います。水泳、体操、陸上どれをとってもきらりと光る選手が続々と生まれています。4年後につながるチャレンジを期待しています。

(鈴木)4年後は開催国としてメダル○個が至上命題、みたいになるんでしょうか。

(上川)最近の若い選手は、日の丸を背負う重圧というものをあまり感じない、オリンピック競技を楽しむというタイプが増えているんじゃないでしょうか。例の北島選手の「超気持ちイイ」から、オリンピックというのはメダルを獲ることももちろん大事ですが、スポーツ本来の楽しさを満喫し、自分の限界に挑戦し、目標を目指して努力することが大事だと思いますね。

(鈴木)オリンピックの舞台で自分のベストタイムが出るような活躍を期待したいですね。

(上川)さあ、そろそろお時間となりました。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、本当にありがとうございました。それでは次回まで、ごきげんよう。

法務大臣 活動記録 2017.8.3~、2014.10.21~2015.10.7 総務副大臣 活動実績!

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