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ラジオシェイクradioshake

第40回「佐賀県の魅力」

<かみかわ陽子ラジオシェイク 6月4日オンエア>

 (上川)リスナーのみなさん、こんばんは。上川陽子です。

(鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。よろしくお願いいたします。前回、陽子さんが座長を務める「女性活力特別委員会」のお話をうかがいました。安倍内閣の成長戦略でも注目される女性パワーの活かし方。先月、九州の佐賀県まで行かれて講演をされたそうですね。

 (上川)ええ。自民党の佐賀県第一選挙区支部の女性局のみなさんにお招きをいただき、【女性の更なる活躍を目指して】と題したスピーチをしてまいりました。

(鈴木)どんなお話をされたんですか?

(上川)女性活力特別委員会の活動内容をご紹介し、政策についても、みなさんとともに作り上げていきたいので応援団になっていただきたいと申しました。

実は今回、富士山静岡空港からFDAを使って福岡~佐賀へと入ったんですが、FDAには女性のパイロットがお一人いらっしゃるんですよ。

(鈴木)えっ!そうだったんですか。

(上川)平野さんとおっしゃる40代の子育て中のバリバリ女性です。彼女はもともと農業関係の大学に通っていたそうですが、研修先でたまたま航空大学校に通う女性と知り合い、意気投合し、自分も空の道に進もうとまで思い立ったそうです。大手航空会社で10年キャリアを積み、今はFDAの副操縦士としてご活躍中です。

平野さんを見ていると、自分の職業選択ってふとした偶然のきっかけで大きく変わることがあるんだなあとつくづく思い、講演会でもご紹介しました。子どもの頃から出来るだけいろいろな経験をさせ、地域の中でも選択肢やメニューを増やす、女性が活躍する場を増やすということが大事だと。

(鈴木)佐賀の聴衆はさぞ盛り上がったんじゃないですか?

(上川)突然、パイロットの話から入ったので、「女性の活躍ってそういう場所にもあるんだ」とビックリされたそうです。

(鈴木)ところで佐賀県にはどういうスケジュールで行かれたんですか?

(上川)前日はギリギリまで静岡で会合があって、夕方の便で静岡空港から福岡に飛んで佐賀県までは車で小一時間でした。佐賀県を訪れるのは初めてです。静岡と同じ城下町で、どことなくホッとする雰囲気でしたね。

(鈴木)陽子さんのことですから、町をあちこち歩いたり、早起きして朝市で買い物したり、なんてされたんじゃないですか?

(上川)到着の夜は地元のレストランで歓迎の夕べを開いてくださいました。佐賀にもJAのじまん市みたいな直売所がたくさんあり、出来れば翌朝、朝市のようなところがあればぜひ行きたい、また佐賀城をぜひ訪問したいとリクエストし、実現できました。

 (鈴木)朝市にはどんな種類の野菜が並んでいましたか?静岡の野菜とはずいぶん顔ぶれが違うでしょう?

(上川)佐賀を代表する野菜といえば玉ねぎです。出荷量が全国シェア第2位だそうです。私が行った朝市では、生で食べるホワイトオニオンがたくさん並んでいましたね。あと、アスパラガスが全国3位、レンコンが全国4位だそうです。

(鈴木)へえ、玉ねぎって北海道や愛知県が多いと思っていましたが、意外ですね。

(上川)玉ねぎは北海道が第1位でシェア58%。ダントツですね。2位の佐賀県は約15%、3位が兵庫県で約9%、4位が愛知県で約3%だそうです。

朝市では佐賀のゴボウが印象的でした。細いニンジンみたいに短くてかわいかったですよ。それから最近、サラダなどによく使われる新野菜のアイスプラント。南アフリカ原産の植物で国内では佐賀県で初めて栽培された注目の野菜です。

(鈴木)ああ、塩の粒みたいなのが葉っぱの表面についているやつですね。

(上川)そう、プチプチとはじける不思議な食感が面白いですよね。アイスプラントには、もともと土壌に含まれる塩化ナトリウムを吸収する除塩機能があって、有明海沿岸の塩害対策に役立てようと佐賀大学農学部の研究で栽培が始まったそうです。その後、生食で塩味がするという最大の特徴を活かした特産物に育てようと、JAさが管内農家との協力で栽培研究を進め、平成18年から市場に出荷しているそうです。

(鈴木)有明海のある佐賀県で、必要必然で生まれた野菜だったんですねえ。

(上川)有明海といえば、なんといっても有明海苔です。本場の有明海苔、ホテルの朝食にも出ましたが、本当に美味しかったですよ。お土産に大量に注文して送ってもらいました。それから佐賀牛、佐賀豚、佐賀地鶏・・・畜産物にもそれぞれブランドになった品種がありました。

佐賀牛は、JAグループ佐賀管内肥育農家で飼育された黒毛和種で、(社)日本食肉格付協会の定める牛取引規格の最高の肉質である「5」等級および「4」等級のBMS「No.7」以上を「佐賀牛」と呼んでいます。柔らかい赤身の中にきめ細やかに風味ただよう脂肪が入った見事な霜降り牛肉です。この甘くてコクがあるんですね。佐賀県特有の穏やかな気候と美味しい水、澄み切った空気のたまものだってJAのみなさんは自慢していました。

(鈴木)おお、それはぜひともJA静岡経済連の特選黒毛和牛【静岡そだち】と食べ比べをしてみたいものですね!

(上川)真弓さんの好きな地酒も肉とよく合いましたよ。

(鈴木)どんな地酒を呑まれましたか?

(上川)注文して送ってもらいましたよ。七つの田んぼと書いて【七田】(しちだ)、それから天の山と書いて【天山】、という銘柄です。

(鈴木)佐賀県小城市にある天山酒造の酒ですね。蔵元が七田さんとおっしゃる方で、東京方面では【七田】【岩の蔵】というブランドの方が有名です。今、日本酒を海外へも売り込もうと今年初めて「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2013」というコンテストが行われ、天山酒造の【岩の蔵純米大吟醸】が大吟醸酒部門で金賞を受賞したようです。

(上川)それはいいですね。安倍政権のクールジャパン推進戦略のひとつに、日本酒を通して日本の文化をアピールしようという動きもあります。【天山】という酒は純米原酒で、味が濃厚で、肉料理にも合うと思いました。お醤油やワサビ味の和牛ステーキにワイングラスで味わう日本酒、海外にも十分アピールできる日本食だと思います。

(鈴木)陽子さんの議員会館事務所で、静岡の酒米【誉富士】で造った静岡の地酒全種類を取り寄せ、飾ったんですよね。

(上川)そうなんです、今年2月にラジオシェイクの収録が終わった後、真弓さんと二人、グランシップで開催されていたしずおか食の祭典に行って、誉富士の酒のブースで試飲を楽しませてもらいましたよね。少しでも地元特産物のアピールができれば、と東京の事務所にも飾らせていただくことにしたんです。飾るだけでは面白くないので、機会を見つけ、他県の議員の仲間を呼んで試飲会をやりたいと思っていますので、真弓さんも協力してくださいね。

(鈴木)そういうお手伝いなら喜んで!

           音楽♪ 

(上川)今回の佐賀行きでは、午前中に講演会があって、自由時間は早朝のわずかな時間しかなかったのですが、佐賀入りするのは初めてだったので、少しでもいろいろなところを見ようと駆け足で回りました。中でも佐賀城はよかったですねえ。

(鈴木)佐賀といえば鍋島藩ですね。

(上川)佐賀城そのものは残っていないのですが、佐賀城本丸御殿を復元した歴史館があります。佐賀藩10代藩主鍋島直正が1838年に再建した佐賀城本丸御殿の一部を忠実に復元しており、本丸御殿の復元としては日本初、木造復元物としては日本最大規模の2,500㎡の広さです。
復元にあたっては、佐賀城本丸御殿の発掘調査、絵図・差図・文献資料・古写真など建物復元調査の成果をもとに、佐賀城本丸の正確な位置に遺構を保護しながら再建しています。

(鈴木)資料がきちんと残って、正確に復元できたなんて、駿府城下の人間にしてみたら羨ましい限りですね!

(上川)ほんと、そうですね。鍋島直正という人は16才で第10代藩主になった人で、藩主となって江戸から初めてお国入りしたとき、なんと、借金取りにおわれて足どめされたというエピソードがあります。幕末の佐賀藩というのはたいへん貧しい藩だったそうですね。彼は藩の財政を立て直そうと、干潟を干拓するなど限られた資源を活かし、質素倹約に努めました。おかげで「佐賀人が通った道にはぺんぺん草も生えない」なんて揶揄されるほど、佐賀県民には倹約家が多いそうです。それは貧しい土地を懸命に開拓し、限られた資源をトコトン活かしてきたお国柄、ということでしょう。歴史館を拝見して改めて認識しました。

(鈴木)豊かな気候風土に恵まれた静岡人とは対照的ですね。

(上川)そうですね。天保6年に佐賀城二の丸が大火で全焼してしまい、直正は、ここに御殿を移転・新築させました。これが復元されたものですね。直正は御殿の移転をきっかけにリストラを行って役人を5分の1に減らし、金を貸していた商人には借金の8割を棒引きに、2割は50年ローンという無茶振りをしたんです。当時の商人たちには「そろばん大名」とあだ名をつけられていたそうです。

一方で、磁器、お茶、石炭などの産業を育成し、交易に力を入れ、教育改革にも力を尽くしました。広道館という藩校を拡充させて、出自を問わず、優秀な人材を政治の中枢に積極的に登用したんですね。

(鈴木)何やら今の政治改革をほうふつとさせますね。

(上川)安全保障分野でも大変な功績を残しました。佐賀は長崎に近いでしょう。西洋列強の脅威が現実味となった時代です。直正は長崎警備の強化を幕府に再三訴えるのですが、幕府も財政難で支援を得られません。そこで、独自に西洋の軍事技術の導入をはかり、反射炉などの科学技術を導入してアームストロング砲や最新式銃の製造に成功しました。蒸気船や西洋式帆船の基地として三重津海軍所を設置し、蒸気機関・蒸気船までも作ってしまったのです。それらが歴史館で紹介されていました。

(鈴木)そうそう、たしか、万年時計を作った田中久重が佐賀藩の蒸気船製造にかかわっていたんですよね。

(上川)それらの技術は母方の従兄弟にあたる薩摩藩の島津斉彬にも提供されました。直正は、いわば維新の影の立役者の一人、というわけです。また、天然痘を根絶するために、何も対策を打てずにいた幕府に先駆けて、オランダから牛痘ワクチンを輸入し、長男に試し打ちをした後、大坂の緒方洪庵にも分け与えています。このことが日本における天然痘の根絶につながりました。

(鈴木)西洋のワクチンを自分の息子に試してみるなんて、腹の据わった殿様ですねえ。先進医療の導入も、いわば民を守る安全保障の大きな政治決断といえますね。

(上川)直正は、盟友だった井伊直弼が桜田門で暗殺されて以降、表舞台で大活躍するということはなかったわけですが、今回、佐賀を訪れて鍋島直正という人の政治力や、貧しい土地を懸命に開拓し、中央政府がなし得なかった近代化にいち早く到達した佐賀人の気風、気骨というものを知って、本当に多くを学ばせてもらいました。

(鈴木)講演会の前にそういう場所で、佐賀人の生き様に触れることが出来て、さぞ参考になったでしょう。

(上川)講演というとお客様のような扱いで話をすることが多いのですが、早朝のわずかな散策でも、地域を回り、歴史や風土を垣間見て、同じ日本人として誇らしく思い、ここもある意味、自分のふるさとだなあと、まるで実家に帰ってきたような思いがしたと講演でもお話しました。国会議員というのは地域に暮らす人の目線を大事にしなければならないと改めて感じましたね。

朝市で出会った農家のおばちゃんたち、佐賀城本丸歴史館で丁寧に案内してくれたボランティアガイドの方々を通し、地域で暮らす人の目線、地域の歴史を思いを込めて語れる人の目線というものを、国会議員もしっかり受け止めて政治に望まなければいけない、と強く感じましたね。

(鈴木)先ほどちらっと触れた、日本最高峰のからくり時計・田中久重の万年時計を視察したお仲間でもある、駿府からくり時計実現会議の公開シンポジウムが、今週末開かれるそうですね。

(上川) 6月9日(土)13時30分から呉服町のしずぎんホールユーフォニアで開かれます。徳川家康がスペイン国王から贈られた日本最古の洋時計、ラジオシェイクでも何度か紹介いたしましたが、この洋時計の鐘の音を静岡の街中でからくり時計の音色として復活させようというプロジェクトです。

基調講演は久能山東照宮の落合宮司、パネルディスカッションでは中村羊一郎さんのコーディネートで、江戸文化にお詳しい元NHKアナウンサー山川静夫さん、国立科学博物館で田中久重の万年時計を解説してくださった佐々木勝浩さん、歴史研究でおなじみ黒澤脩さんがパネリストを務めます。大変聴き応えのあるパネルディスカッションになると思いますので、ぜひ奮ってご参加ください。

(鈴木)繰り返しましょう。「公開シンポジウム~400年前の音色、駿府の街に」6月9日(土)13時30分から、静岡市葵区呉服町しずぎんホールユーフォニアで開かれます。入場料は1000円です。

(上川)ぜひお待ちしています。さあ、そろそろお時間となりました。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、ありがとうございました。それでは次回まで、ごきげんよう。

法務大臣 活動記録 2017.8.3~、2014.10.21~2015.10.7 総務副大臣 活動実績!

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