かみかわ陽子ラジオシェイク第26回〜オリンピックと大陸棚問題から見たアジア外交

2012-11-19 18:47 投稿者:  himawari

更新が遅くなり、申し訳ありませんでした。FM-Hiにて10月16日18時30分より放送のラジオシェイクの内容です。

 

 

 

 


 

(MC高田)陽子さん、こんばんは。


 

 


 

(上川)こんばんは。上川陽子です。


 

 


 

(高田)秋たけなわ、各地で秋祭りも開かれていますね。祭り好きの陽子さんとしては、やっぱりじっとしていられない・・・?


 

 


 

(上川)もちろんです、今月体育の日は、大川の諸子沢の秋祭りに参加しました。一番最初の選挙戦で、選挙期間中の遊説で回ったご縁の深い地域です。今回は、剣の舞の御神楽に飛び入りで舞わせていただきました。右手に神楽鈴、左手に剣をもち、笛に雅楽に合わせて舞うのです。神楽鈴って、一つずつの鈴は稲穂のイメージなんです。上から、3、5、7つの鈴合計15個ついていて、五穀豊穣を祈るのです。まるで、1000年の時を超えているようでした。20年のご縁の中で実現した、有り難い初体験でした。諸子沢の皆さま、来年春のお祭りまで、お元気で。ありがとうございました。


 

 


 

(高田)ところでこの秋は猛暑が尾を引いて、「夏バテ」ならぬ「秋バテ」に悩まされる人も多いようですね。秋の運動会の練習中に熱中症で倒れたなんてニュースもありました。


 

 


 

(上川)体調管理には従来の常識にとらわれず、状況に応じて柔軟に対応しなければなりませんね。大人もそうです。クールビズの浸透で冷房をがまんした分、ついつい冷たいものを多く採り過ぎるでしょう。内蔵を冷やすのがよくないようですね。私はとにかく夜、お風呂にゆっくり漬かって体を温めて床に入るようにしています。


 

 


 

(高田)スポーツやお祭りに参加してしっかり汗をかいて、夜はちゃんと体を温めるということですね。ではここからは聞き手のコピーライター鈴木真弓さんにバトンタッチいたします。


 

 


 

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(上川)改めまして、リスナーのみなさん、こんばんは。上川陽子です。


 

 


 

(鈴木)コピーライターの鈴木真弓です。どうぞよろしくお願いいたします。


 

 


 

(上川)前回はスポーツのお話で盛り上がりましたね。何か始めました、運動?


 

 


 

(鈴木)はい、ラジオ体操を真剣にやるようになりました(笑)。


 

 


 

(上川)今、大人のためのラジオ体操という本がベストセラーになってますね。ラジオ体操はひとつひとつの動作を真剣にやると、シェイプアップ効果バツグンだそうです。


 

 


 

(鈴木)8月にアメリカ旅行をしまして、西部劇の舞台でおなじみモニュメントバレーで乗馬トレッキングを体験したんです。生まれて初めて馬に乗ったんですが、乗馬も下半身のシェイプアップに効くなあと実感しました(笑)。


 

 


 

(上川)私も、乗馬トレッキングの思い出があるんです。アメリカ留学中のことですが、ホストファミリーの家族に、トレッキングに行こうと誘われました。一人馬に乗り前に進む、もう一人馬にのり前に進む、そしてついに私の番に。どんどん先に行っちゃうんで、どうしようと思って馬にまたがって進もうとしたのですが、その馬がうんともすんとも動かない。


 

聞いてみたら、トレッキング大嫌いな馬、梃子でも動かない馬だったんです。初心者にはもってこいの馬だったんですね。お蔭で、馬を歩かせるのに大変な苦労をしたのが、私の馬乗り初体験のかっこ悪い思い出なんです。


 

乗馬といえば、ロンドンオリンピックには法華津寛さんが71歳という最高齢で出場されました。息の長いスポーツです。


 

 


 

(鈴木)アメリカ旅行中でしたので、ロンドンオリンピックの日本人選手の活躍はオンタイムでは見られませんでしたが、ちょうど帰国した日に銀座でメダリストの凱旋パレードがあって、まるでニューヨークのタイムズスクエアあたりの光景のようでビックリしました。


 

 


 

(上川)今回のオリンピックでは、注目されていた選手もそうでない選手も存分に力を発揮し、金メダル7、銀メダル14、銅メダル17、合計38個のメダル獲得というすばらしい成果をおさめました。ちなみにお隣の韓国は金が13、銀と銅が8ずつで合計28個、中国は金が38、銀が27、銅が22で合計87個とアメリカについで世界第2位の獲得数でした。


 

 


 

(鈴木)さすが勢いがありますねえ。


 

 


 

(上川)ところで真弓さんは先週の祝日10月8日が何の日だったかご存知ですよね


 

 


 

(鈴木)ええ、体育の日でしたよね。もともとは1010日でした。


 

 


 

(上川)1964年(昭和39年)の東京オリンピックの開会式が行われた1010日を、1966年(昭和41年)から国民の祝日としたのが体育の日。2000年(平成12年)からは「ハッピーマンデー制度」の適用により、10月の第2月曜日となりました。


 

 


 

(鈴木)ハッピーマンデー制度の目的は理解できるんですが、体育の日イコール1010日で育った世代としては、どうもピンと来ません。陽子さんは東京オリンピックの開会式をタイムリーにご覧になったでしょう?                                                                                                


 

 


 

(上川)東京オリンピックの開会式の模様は感動的でした。「1964年、1010日午後2時、オリンピックの始まりです。参加94ヶ国、7060人の世界の選手団の入場です。・・・」あの名司会で幕を開けた東京オリンピック、私は小学校6年生でした。


 

東洋の魔女が女子バレーで金メダル、円谷選手のマラソンで銅メダルを取りました。日本中が盛りに盛り上がった15日間でした。東京オリンピックでは、日本は金メダル16、銀メダル5、銅メダル8を獲得しました。韓国は金がゼロ、銀が2つ、銅が1つ。中国は台湾の扱いをめぐってIOCと対立し、出場しませんでした。


 

 


 

(鈴木)そうだったんですか。両国ともその後、オリンピック開催国となってすっかりメダル獲得上位国になったんですねえ。


 


(上川)韓国や中国のオリンピックメダル獲得数の推移は、イコール国の勢いといってよいでしょうね。日本は東京オリンピックの翌年1965年から70年にかけて、いわゆる「いざなぎ景気」に沸き、毎年10%近い経済成長を遂げていました。農業社会から工業社会へと産業構造が大きく変わったのですね。当時の日本人の一人当たりのGDP20万円から30万円、会社の社長の平均年齢は4050歳で創業者が多く、社員の平均年齢も22歳、1947年から51年に生まれたまさに団塊の世代です。


 

 


 

(鈴木)私は1962年生まれですので、まさに日本の経済成長とともに育ったようなものです。


 

 


 

(上川)これが、2008年に北京オリンピックを開催した中国の国力とほぼ同じなんですね。経済成長は10%、一人当たりのGDP20万〜25万円、農業国から工業国へ構造転換し、社長の平均年齢は30歳から45歳、従業員の平均年齢は20歳となっています。つまり、北京オリンピック以降の中国人というのは、いざなぎ景気時代の日本人と同じニーズを持っている、といえるんです。


 

 


 

(鈴木)確かに。オリンピックの開催時期が40年ずれただけで、同じ道をたどっているという印象です。


 


(上川)今の日本はどうでしょう。2011年の経済成長は0〜2%、一人当たりのGDPは250万円から450万円と60年代に比べて桁が上がったのは確かですが、社長の平均年齢は50歳から70歳で2代目やサラリーマンが多いでしょう。従業員の平均年齢は44歳。中国の若さと勢いにかなわないというのは、こういう数字からも見えてきます。


 

 


 

(鈴木)尖閣諸島問題での反日デモの映像を見ていると、安保闘争時代の日本を想像してしまいました。もちろん状況はまったく違いますが、民衆の抑えきれないエネルギーというんでしょうか・・・。


 

 


 

(上川)日本は中国より少し早く成熟国家になった分、新たな次元の課題やリスクに直面しているのだと思います。尖閣諸島の領有権は40年前に日中国交正常化がなされた際も問題になっていましたが、当時のリーダーは国交正常化を第一に優先し、問題解決を後世に託したわけです。そしてこの40年間で中国の経済成長は日本を追い越し、あらゆる面で“モノ申せる”力をつけた。相手のそんな変化を読み取れず、領有権問題をほったらかしにした日本側のツケは大きいといわざるを得ませんね。


 

 


 

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(鈴木)ラジオシェイクでは今年の5月に日本の海洋資源と大陸棚問題についてお話しましたね。


 

(上川)そうでしたね。日本政府が2010年に「海底資源エネルギー確保戦略」を発表し、東シナ海や日本海でも、中国・韓国と排他的経済水域をめぐる主張の対立が表面化した。とくにこの領域でのレアメタル資源探査は、次世代エネルギー開発にも大きな期待がかかる。日本がこの問題で、外交上、どうやって折り合いをつけるのか、他国と権利主張がぶつかり合っている国々、とくに発展途上国は、非常に注目している。日本のよう島国は、海洋資源の権益を守るということが国益に直結する、というお話をしました。その後、これほどの外交摩擦に発展しようとは、予想外でした。


 

(鈴木)陽子さんは議員時代、当時の扇千景国交大臣から、「大陸棚推進議員連盟」という組織を立ち上げ、事務局長に就任してほしいと要請されたんですよね。そういう組織が今回の問題で力を発揮できないのが残念で悔やまれます・・・。


 

 


 

(上川)日本は、約447万平方kmという世界で6番目に広大な排他的経済水域を持つ島国です。つまり、海域まで含めると、世界で6番目に大きい国土を持っているということなんです。今回の問題では、竹島や尖閣諸島のような、日本列島から遠く離れた小さな無人島をめぐってなぜそんなにムキになるんだと思われる人もいるでしょう。しかし国土というのは陸地だけではないんです。


 

 


 

(鈴木)それが、陽子さんが福田首相に提言されたという「22世紀 海洋国家日本」という国家戦略の考えなんですね。概要をわかりやすく解説していただけますか?


 

 


 

(上川)未知の領域への挑戦は、人類の夢でもあります。生命の起源は「海」。海洋には、海流、深海、海底、海溝、海嶺…、そこに生息する海洋生物に、海底資源。日本が、これまで蓄積してきたすべてを投入して、未知なる海洋のフロンテイアを切り拓こうというものです。第一に、地球上の海洋情報の蓄積、まさに世界規模のデータベースを集積し、国際的な公共財産として人類の発展と地球保全のために活かそう、


 

第二に、その担い手としての人材を内外から集め、研究教育のセンターを創ろう、第三に、海底資源や海洋生物の開発と保全に力をいれよう、第四に、海洋の持続的利用に向けて国際ルール作りに貢献しよう。そのための組織と予算をしっかりと確保することをめざしています。大陸棚プロジェクトはそのための第一歩となります。


 

 


 

(鈴木)「大陸棚」は各国が独自に調査し、日本は200811月に国連に申請しました。申請したのは九州パラオ海領南部海域、南硫黄島など7つの海域約74万平方メートルで、このうち太平洋4海域の計31万平方キロメートル、実に国土面積の約82%にあたる領域が大陸棚に認定されました。ラジオシェイクの収録直後にこのニュースが飛び込んできたので、大変印象深かったです。


 

 


 

(上川)あのときの放送で、領土領海の問題は外交防衛の最前線にかかわるものであり、同じ島国のイギリスがいち早く近代文明を築いたのは、世界の海に船を出し、水兵たちが世界中の国の情報を集め、本国に報告した、情報力の強さだとも言われる。日本は少なくともこの分野の情報戦を勝ち抜かねばならない、と申し上げました。一般のリスナーの皆さんにはピンと来なかったかもしれませんが、竹島・尖閣問題によって現実味を感じられたと思います。


 

(鈴木)今もし、大陸棚推進議員連盟の事務局長の職にあったならば、どうされますか?


 

(上川)海洋の利用については、国際的な共同利用としての明確な位置づけをする必要があると思います。海底に石油が発見された、その資源をめぐってむき出しに奪いとろうという姿勢は、国際社会の責任ある一員としては、あってはならない姿勢だと思います。そうした基本的考え方を、国際世論にしっかりと主張すべきと考えます。


 

 


 

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(鈴木)今年は日中国交回復40周年記念であり、静岡県も浙江省と友好提携30周年の記念を祝い、さまざまな祝賀イベントを予定していましたが、いくつか中止となってしまいましたね。とても残念です。


 

 


 

(上川)静岡からも現地へ進出している企業がたくさんあり、大きな影響を受けていますが、反日デモに参加し、暴力行為を働く人はごく一部であり、多くの中国人は冷静な行動をとられていると思います。民間レベルでいえば、日本人はこういうときにこそ中国人に丁寧に、節度ある態度で接するべきでしょう。


 

 


 

(鈴木)いずれにしても、日本人は自分の国の領土領海の大きさや国境線について、もう少し勉強しなければいけませんね。学校の地理の教科書に載っている地図は、沖縄の離島などカッコ枠で別の場所に印刷されていますから、一体どこまでが日本の領土なんだかピンと来ません。


 

 


 

(上川)今回の竹島・尖閣問題では、双方の国が国民にどういう教育をしてきたかが図らずもクローズアップされました。外交安全保障の問題の根っこは、教育問題にあることを、多くの政治家も痛く実感したと思います。私自身、あらためて、政治のなすべき使命について深く考え、どう行動すべきかを見つめ直しています。


 

 


 

(鈴木)その成果が具体的に形となることを期待しています。


 

 


 

(上川)そろそろお時間になりました。最後までおつきあいくださったリスナーのみなさま、本当にありがとうございました。それでは、次回までごきげんよう。