犯罪被害者の声が聞こえますか

2006 年 4 月 20 日

元 NHK報道番組ディレクターの東大作さんがこのたび講談社から『犯罪被害者の声が聞こえますか』という本を出版されました。東さんの長年にわたるご努力がこのような立派な本にまとめられたことは、取材対象の一人である私にとっても大変うれしいことでした。

東さんは現在、カナダのブリテッシュ･コロンビア大学大学院に留学中ですが、 NHK在勤中は国際紛争や社会問題などをテーマに、「NHKスペシャル」や「クローズアップ現代」等の企画・制作に携わり、放送文化基金賞や世界国連記者協会・銀賞などを受賞されています。犯罪被害者問題にも早くから取り組まれ、2000年10月放送のNHKスペシャル「犯罪被害者はなぜ救われないのか」、2002年12月放送のNHKスペシャル「犯罪被害者をどう守るのか」、2002年10月放送のクローズアップ現代「犯罪被害者をどう守るのか」でディレクターや企画を担当されました。

今回の本は、「全国犯罪被害者の会」の発足から 2004年12月の犯罪被害者等基本法成立、さらには2005年12月の「犯罪被害者等基本計画」発表に至るまでの犯罪被害者の皆さんの苦闘ぶりを正確に記録したものです。この本の中で私は第13章から登場しますが、改めて読み直してみると犯罪被害者等基本法の成立に至るまでの困難な道のりと無我夢中で取り組んだ日々を生々しく、また懐かしく思い起こすことができました。ぜひ皆さんにもご一読をお勧めいたします。