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かみかわ陽子

活動報告地域活動

 

楕円都市構想―新生静岡の未来

アジア太平洋懇話会でのご挨拶

2002年11月25日

いま私たちの国は明治維新に匹敵する大きな時代の変革期にあります。グローバリズムの世界潮流の中で、しっかりした国家観と方向性を持って、国を運営しなければなりません。現在、政府は全国の市町村に対し、1,000を目標に合併を奨励しています。中央と地方の関係を根本から見直す構造改革のもとで、地方への権限と財源の委譲や、税制・補助金制度の見直しが議論され、いずれの都市も国からの自立や責任ある行動を求められています。

過去百年、静岡市と清水市はそれぞれの環境条件を生かし、特徴ある都市として発展してきましたが、ここに21世紀の新生・静岡市として再出発することになりました。中核市から政令市への飛躍も目前です。こうした時代の節目だからこそ、私たちは自分たちの地域、都市の将来について大いに議論し、行動することが求められています。

幕末・明治を生きた福沢諭吉翁は、西洋と日本の異なる精神構造を包含する日本近代化の思想として「一身二生」を説き、楕円のモチーフを展開しました。二つの異なる焦点を持った楕円こそ、互いを客観視することにより、相乗効果を発揮できる。静岡と清水がそれぞれの個性や強みを生かし、緊張感あふれる交流によって、よりダイナミックな都市を形成できる。まさに二つの焦点を生かした「楕円の都市づくり」こそ、私たちが忘れてはならない大切な視点ではないでしょうか。これからの百年を展望し、私たちの都市づくりをスタートさせようではありませんか。

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